上値の重い展開
先週の日経平均は引き続き「COVID-19」と名付けられた新型コロナウイルスの拡大を懸念し先週に比べて約140円の下落となった。
感染者拡大のペースが落ちるとの見通しから24000円台回復の期待もあったが更なる感染者拡大や日本においても初めて死者が出るなどにより上値の重い展開であった。
「利益なき株高」が今後も続くか?
先々週まで買戻し中心にほぼ下げの全値戻りを達成していたので通常でも調整が入り局面であったと思われる。ただ、経済への影響は心配である。筆者も11日に京都、14日に奈良と行ってきたが観光地は閑散とし昼の飲食店は私達以外の客はいなかった。店の従業員は「今は中国人観光客はいないのだが中国人がいた店として避けられている」と語っていた。
このような風評被害に合う店は多く、観光業に与える影響は甚大である。10月~12月の第3四半期決算発表のピークを先週迎えたが通期で下方修正する企業が多く「利益なき株高」が今後も続くのか正念場である。
「三尊天井」を付けた形
チャート的には12月17日高値(2万4091円)、1月17日高値(2万4115円)、2月6日高値(2万3995円)で「三尊天井」を付けた形にもとらえられる。
25日移動平均線(2万3654円)は辛うじて上回っているが下降する5日線(2万3778円)に頭を押さえられ2万4000円に近付くと売りが出ているようだ。
一目均衡表の転換線(2万3385円)基準線(2万3445円)が横ばいとなってきていることから今週も上値は重たそうである。
下値と上値は?
下値ラインとしては雲の上限(2万3500円処)、6日に付けた窓埋め(2万3414.69円)、雲の下限(2万3274円)が上げられよう。抜けてくれば4日の窓埋め(2万3118.13円)や2万3000円が視野に入ってくる。
上値は上値抵抗ラインの2万3850円処、13日高値(2万3908円)、節目の2万4000円が上げられよう。
予想レンジは?
米国やドイツの株価上昇につられる形で上昇している日本株だけに力強さは期待できないであろう。今週は2万3300円から2万3900円のレンジを想定する。
(ハチロク)
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