イベントリスク通過の買いで上昇
先週の日経平均は前週末比約1348円高(△5.9%)となり終値では24325円とバブル崩壊後29年ぶりの高値更新となった。米国の大統領選挙は執筆時点でまだ決まっていないが先週の上昇はどちらになってもイベントリスク通過の買いで上昇した。
ビビり過ぎた
2016年の米国大統領選挙を経験している投資家は恐らく選挙前に一旦ポジションを調整していただろう。だが大半がヘッジなどしたために下がらぬ相場に先行した買戻しが買いを誘発して上昇に拍車を掛けた、要はあの2016年のアルゴリズム取引の強引な乱高下をビビり過ぎたということだ。
やはり相場は難しい
どちらになるかもわからない状態でのこの大幅上昇を誰が予想できたか。ましてや新型コロナウイルス拡大の第3波が欧米で来ているに加え円高が進行している中で日本の株価はバブル後の高値を更新。やはり相場は難しいと改めて実感した。
さらに上値を追いに行くのか?
米国議会は上院は共和党、下院は民主党とねじれ議会になりそうだがこれも増税などの措置が遅れるなど本来なら悪材料も好材料として捉えられているらしい。上昇の理由なんていい加減である。相場の上昇は買戻しが中心と考えられるが選挙結果が判明した時、出尽くしとなるのか、さらに上値を追いに行くのかが注目される
当面は底堅い展開
相場は結果がすべて。チャート的には一目均衡表の日足でも週足でも強気シグナルが拡大、さらに転換線(2万3669円処)、基準線(2万3669円処)とも上向い上昇を示唆している。当面は底堅い展開が予想されよう。
上値抵抗ライン上限で正念場
しかし、バンドが拡大するボリンジャーバンドでは△3σ(2万4375円処)に達しており一旦調整も十分考えられる。さらに金曜日の高値2万4389円は6月16日の高値2万2624円を起点とする上値抵抗ラインの上限でもありここを抜けてくるかどうかが正念場になってくる。
ここからの上昇には短期調整狙い
騰落レシオは94.4%と過熱感はないものの「右肩上がりのBOX上限」に達しているため今週は高値揉み合いの中の短期調整に入ると思われる。今週は11月SQ週でもあるため動きやすい週ではあるがここからの上昇には短期調整狙いで売りから入りたい。
相場レンジは2万3900円から2万4600円を想定する。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp