忍び寄るスタグフレーション【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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今年に入って初めての週足陽線

先週の日経平均は前週末比約722円高と5週ぶりの上昇となった。
今年に入って初めての週足陽線である。
テクニカル的にも先週の陽線はその前の陰線の胴体部分を陽線が包み込む「陰の包み陽線」で反転を示唆する。

本格的な底入れとは言い難い

1月27日の安値(2万6044円)で一旦は底を打った可能性はある。だが、戻りを試す程度で本格的な底入れとは言い難いと思われる。

最近は物価の上昇が著しい

コロナ禍で経済が停滞する中、最近は物価の上昇が著しい。
インフラの電気、ガス、ガソリン価格の上昇に加え小麦やジャガイモ、コーヒーなど食品や日用品の値上げが相次いでいる。
先日も発売以来42年間1本10円で売られていた「うまい棒」が12円に2割も値上げをすると発表になった。

うまい棒、お前もか!

様々な企業努力によって価格はずっと据え置かれていたのに遂に「原材料費と運搬費の高騰」により値上げとなったようだ。
個人的には子供の頃から好きなお菓子であった為、「うまい棒、お前もか」て感じである。

所得が上がらないのに物価が上がる

米国や欧州では景気回復に伴い物価も給料も上昇しているが日本の場合は25年間所得は横ばいである。
物価が安定していたから生活に大きな影響はなかったが最近の物価上昇は家計に影響を及ぼし始めている。
いよいよ所得が上がらないのに物価が上がるスタグフレーションに陥る可能性が出てきた。

政府も危機感

国はコロナ禍における需給ギャップで物価の上昇は一過性であるとしているが政府は賃金を上げた企業には法人税を減税しますなどと言っていることから見るとスタグフレーションに陥る危機感を持ち始めたということだろう。

経済が混乱する可能性も

もし、ロシアがウクライナに侵攻してNATO軍との衝突となれば原油の更なる高騰は避けられず様々な物価がもっと上昇し経済が混乱する可能性もある。
こんな環境下では相場は戻りを試すのが精一杯だと思われる。

上値トレンドラインを抜けてくることが重要

チャートでは1月5日の高値(2万9388円)を起点とする上値トレンドライン(2万7500円処)で上値を抑えられている状態である。
まずはこのラインを抜けてくることが重要だが抜けてくると今回の下げ幅(約3293円)の半値戻り(2万7691円)や基準線(2万7716円処)がターゲットとなりそうだ。
その上は25日線(2万7887円処)が意識されるラインであろう。

下値は?

一方、下値は節目の2万7000円が重要ラインとなってくる。先週も2万7000円前後では買いが入ってきており踏ん張りどころのラインとなる。
その下は転換線(2万6805円処)がポイントとなってくるがすんなり割ってくると週足雲の下限(2万6655円)が意識される展開となろう。

乱高下には注意が必要

今週は4日立ち合いであるが2月SQ週でもある。乱高下には注意が必要である。「突っ込み買いの戻り売り」である。
今週のレンジは26800円から27700円を想定する。

(ハチロク)

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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