為替変動で業績修正の可能性は?
10月に入り2月期企業を皮切りに第2四半期決算発表がスタートする。3カ月前の第1四半期発表時と異なり、為替が1ドル160円台から140円台へと急速に円高が進んだことから輸出企業には不利になり、これまで原材料高等を価格転嫁で乗り切ってきた輸入比率が高い企業はコスト減で恩恵を享受することになる。今回の決算発表ではこれまで以上に為替面での業績修正への思惑が高まることになることから小売など内需型が多い2月期企業がより注目されることになろう。
安川電機は?
10月に入り先ず注目されるのが4日に発表を予定している安川電機(6506)だ。通期は連結営業利益で前期比5.7%増の700億円予想だが、これは前提為替レートが1ドル145円。1円の変動で9億円弱の利益変動になると言われており、為替に加えて中国事業の動向次第では下方修正リスクが高まる可能性がある。
ワールドは古着販売好調
小売では3日にワールド(3612)、オンワードホールディングス(8016)、4日に三陽商会(8011)のアパレル各社が控える。3社とも百貨店向けが主戦場で、訪日外国人の増加が追い風になっており、オンワードHDは新たに持分法化したウィゴーの再建が進んでいることが支援材料。ワールドが古着販売の好調が上乗せ要因になる可能性がある。
外食は円高がコストダウンに直結
8日発表で100円ショップを展開するキャンドゥは高価格商品の好調で粗利益率が改善していたが、円高で100円の生活消耗品の利益率も向上しそうだ。同じく8日にはJ・フロントリテイリング(3086)が控えているが、訪日外国人客への販売増で更なる上振れ期待が高まる。
外食では9日に吉野家ホールディングス(9861)が控える。米国産牛肉を使用している同社は円高はコストダウンに直結することから値上げ浸透からも利益回復が期待される。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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