FRBの政策に変化の兆し【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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円買い・ドル売りのきっかけは?

ドル円相場は5月24日に一時126円35銭と4月18日以来およそ1カ月ぶりの円高水準となった。
円買い・ドル売りのきっかけは24日に発表された米国の経済指標だ。4月の米新築住宅販売件数(年換算)は前月比16.6%減の59万1000戸と急減し、新型コロナウイルスの感染初期に落ち込んだ20年4月以来の低水準となった。他の経済指標もことごとく下振れしたことで、米景気の先行きに警戒感が広がった。米長期金利は3.2%から2.7%まで低下(価格は上昇)した。

長期金利は「三尊天井」

今年に入り急上昇した長期金利はチャート上で、4月と5月をそれぞれ天井とする「三尊天井」を形成した。テクニカル分析面では長期金利の上昇基調は終了し、低下局面に転じたことになる。本来、金利低下はハイテク株に資金が向かうはずだが、景気減速と米株式相場の先安観が強く、相対的に安全な資産とされる米国債に資金が向かっている。

「タカ派」一辺倒の姿勢が揺らぐ

株式からの資金流出は続いており、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は昨年11月の過去最高値からの下落率は30%に迫る。一方、景気減速と株安が進んでいるため、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めに積極的な「タカ派」一辺倒の姿勢が揺らいでいる。

株安が行き過ぎると?

リスク資産の調整を受けた逆資産効果は過熱気味の景気を冷やすものの、株安が行き過ぎて金融市場が混乱すると、金融政策の正常化を思うように進められなくなるリスクがある。FRBは過剰な引き締め姿勢を後退させるとの観測が出始めている。

大量のドルが余っている

FRBが余剰資金を吸収する「リバースレポ」の滞留資金は23日に初めて2兆ドル(254兆円)を超えた。運用難に陥った資金の待機場所として活用され、1カ月前に比べ16%増えた。FRBが利上げを進めるなかでも大量のドルが余っており、投資先を探している。それでも株式などリスク資産にはマネーが向かっていない。

需給相場の値幅調整もほぼ終了

ただ、一つのきっかけがリスクマネーの流れを一気に変えるのも事実。景気の先行指標とみられている銅先物はボトムを付け、アルミの先物価格も同じように持ち直しの動きとなっている。直近に発生していたリスクフリーレートの上昇に伴うリバランスによる需給相場の値幅調整もほぼ終了したようだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はワイエーシーホールディングス(6298)、人・夢・技術グループ(9248)、恵和(4251)

 

5月30日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999128日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。

2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。

2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

 

代表の岡山憲史氏は19992月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。

このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(981116日~99215日)で、1億円の資金を13112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。

第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を21600万円に倍増させ、6位入賞。

2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005
12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017
1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020
1月 夕刊フジ「激闘!!株1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022
1月 夕刊フジ主催「株1グランプリ」で優勝。

株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。

個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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