不安視される9月相場【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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9月は株安の経験則

8月25日のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演は波乱無く終えた。株式市場は安心感から日米欧の主要株価指数は25日移動平均線を上回る水準まで回復し、上昇基調を強めている。一方、9月は株安の経験則(アノマリー)がある。

S&P500は9月の成績が最も悪い

S&P500種株価指数の月間平均パフォーマンスは9月が最も悪い。1945年以降でみると0.73%安だ。2月(0.22%安)、8月(0.07%安)も下げてはいるが、9月の成績が最も悪い。

ナスダックは9月が唯一マイナス

ナスダック総合株価指数は、1971年以降で9月が唯一、月間の平均騰落率がマイナス(0.86%安)だ。成績が良い1月(2.55%高)と3%以上の開きがある。昨年9月はダウ平均が月間で9%安、ナスダック指数が10%安だった。

日本でも9月が最も下落率が大きい

日本でも1977年以降の月間騰落率を見ると、日経平均は9月が平均で0.7%下落し、12カ月で最も下落率が大きい。2008年のリーマン・ショック、2001年の同時多発テロと9月は世の中にとって良くない出来事も起きている。過去を振り返ると、9月相場は不安視されがちだ。
注目すべきは9月21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)だろう。暫くはボックス圏での相場展開となりそうだ。

累進配当銘柄に注目

累進配当銘柄に注目だ。累進配当は長期的な観点で株主の利益を追求する企業にとって最適な配当政策とされており、株主に対する長期的な関係性を築くことができる。投資家は企業の長期的な成長性に期待し、長期投資ができるため、企業にとっても非常に有益だ。

最大のメリットは配当金増加による収益性の向上

また、累進配当を継続的に支払う企業は、収益の安定性と財務の健全性を示す信頼性のある企業として評価される。そのため、投資家は企業の持続可能な成長を期待しやすくなる。累進配当銘柄に投資する最大のメリットは、配当金の増加による収益性の向上だ。

配当性向が自然に上昇していく

累進配当を掲げる企業は、減配せず、配当金の維持または増加を基本方針としているため、投資家にとってはリスクが少なく、安定した配当金を得ることができる。累進配当は、企業の利益が増えると、配当性向が自然に上昇していくため、長期的には企業の成長と株価上昇につながる可能性がある。不安視される9月相場での下落局面では、累進配当を導入している企業に投資するには良いタイミングである。

潮流銘柄は?

潮流銘柄は稲畑産業(8098)、山陰合同銀行(8381)、住友商事(8053)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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