主役は個人投資家【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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「円キャリー取引」が再加速

外国為替市場で円安が進み、3月27日に円相場が1ドル=151円97銭を付けた。19990年7月以来34年ぶりの円安水準だ。3月19日に日銀がマイナス金利を解除した後も低金利は変わらないとの見方から、金利差に着目し、低金利の円を借りて他の通貨を買う「円キャリー取引」が再加速していることが背景にある。

植田日銀総裁は財務省や鈴木財務大臣の圧力に弱い

マイナス金利政策解除直前に発表された春闘での賃上げ率が、予想を大きく上回ったことで、金融市場での先行きの物価見通しも引き上げられた可能性がある。
実質政策金利(名目政策金利-予想物価上昇率)の見通しが低下したことも円安につながった。1ドル=152円を越えると円買い介入があるのではないかと警戒感が出ている。実際に152円台まで円安が進めば介入を行なうだろう。植田日銀総裁は財務省や鈴木財務大臣の圧力に弱いからだ。その場合、「円買い・株売り」が拡大して株式市場は下落する。しかし、大幅に下落すれば買い場を待っている個人投資家の買いが期待できる。

個人投資家の逆張りに軍配

3月第3週(18日~22日)の投資部門別売買状況では、個人が現物と先物の合計で8533億円の売り越しとなった。個人は3月第2週(11日~15日)に6400円を買い越しており、逆に外人投資家は6676億円売り越しとなっていた。この間の日経平均は2000円以上も上昇している。個人投資家の逆張りに軍配が上がった。

外国人投資家も個人投資家を無視できない

通常は外国人投資家の売買で相場が左右することが多い。特にヘッジファンドの株価指数先物取引に個人投資家が振り回される。今までには無いような個人投資家の売買のボリュームに外国人投資家も無視はできなくなる。個人投資家が主役の時代到来だ。米資産運用大手ブラックロックが日本株に対する見通しを引き上げた。投資評価を引き続き「オーバーウエート(強気)」とした上で、半年から1年後の見通しを7段階で上から3番目の「プラス1」から2番目の「プラス2」に修正した。引き上げは2023年9月以来だ。

下がれば買いのチャンス

穏やかなインフレ、力強い収益成長、企業統治改革などすべてが好材料とした。例年、4月の日経平均株価は、上旬は堅調で中旬は伸び悩み、月末に向けて一段高となる季節性がある。下がれば買いのチャンスだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はSBIホールディングス(8473)、JFEホールディングス(5411)、みずほフィナンシャルグループ(8411)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp

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