利下げ開始時期は前倒し
１１月１４日に発表された１０月の米消費者物価指数（ＣＰＩ）が市場予想を下回ったのを受けて、米長期金利が低下し、日米共にハイテク株を中心に買いが急拡大した。
米金利先物の値動きから米金融政策を予想する「フェドウォッチ」では１２月の２５ｂｐ（ベーシスポイント、０．０１％）利上げ織り込みが前日の１４．５％から０．２％程度まで低下した。利下げ開始時期は前倒しされ、来年５月の会合で現水準を２５ｂｐ下回る見通しが優勢となった。
７～９月期決算が想定外に堅調
米長期金利は一時、前日比０．２１％低い４．４３％を付け、ハイテク株への買いに拍車がかかった。また、２０２３年７～９月期決算が想定外に堅調だ。１０日時点でＳ＆Ｐ５００種株価指数の構成銘柄の９２％が決算発表し、１株利益（ＥＰＳ）が市場予想を上回ったのが８１％で過去１０年平均（７４％）を上回った。７～９月期は前年同期比０．３％の減益が見込まれていたが、４．１％の増益予想に転じた。
牽引役はハイテク
先行きについては１０～１２月期は前年同期比３．２％増益と伸びが鈍化するが、２４年１～３月期から同４～６月期へと増益率が拡大していく見込みだ。牽引役となるのがハイテクセクターで２４年１～３月期は通信サービスが１９．９％、一般消費財が１６．５％、ＩＴ（情報技術）が１５．２％の増益が見込まれている。企業ベースではエヌビディア、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ（フェイスブック）、アルファベット（グーグル）、マイクロソフト、アップルといった米国を代表するハイテク企業だ。
半導体株の上昇が際立つ
日本もハイテク、特に半導体株の上昇が際立っている。１３日から１６日まで日経平均の上昇率が＋２．６％であるのに対して、アドバンテスト（６８５７）が＋１１．１％、ディスコ（６１４６）が＋１０．８％、東京エレクトロン（８０３５）が＋８．６％、レーザーテック（６９２０）が＋６．１％、コクサイエレクトリック（６５２５）が＋１１．９％も上昇した。
外人は１兆１１４２億円の買い越し
日本株が急騰した背景は外国人投資家の買いだ。１１月第２週（６～１０日）の先物の投資部門別売買動向（日経平均先物、ＴＯＰＩＸ先物、ミニ日経平均先物、ミニＴＯＰＩＸ先物の合計）によると、外国人投資家は１兆３５８億円の買い越しだ。３月第２週（１兆１６９９億円）以来、８カ月ぶりの大きさだ。現物株との合算では１兆１１４２億円の買い越しである。
潮流銘柄は？
潮流銘柄は日本マイクロニクス（６８７１）、プラスアルファ・コンサルティング（４０７１）、
朝日インテック（７７４７）、
岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール
マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。ＮＨＫ番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。
代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期（98年11月16日～99年2月15日）で、1億円の資金を1億3112万円（運用期間年利回り124％）に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株－１グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘！！株-１（カブワン）グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-１グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。
提供：株式市場新聞社 marketpress.jp
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