悪材料が重なって売られている時こそ買いのチャンス【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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ハイテク株を中心に売りが拡大

日米の株式市場が調整に入っている。米国の利下げ時期が先送りされることへの失望感から売りが一気に広がった。
米連邦準備理事会(FRB)のインフレ封じ込めシナリオが修正されそうだ。パウエル議長は物価上昇率が2%に戻る確信を得るには「予想以上に時間がかかりそうだ」と述べ、物価認識を修正した。米長期金利が4.7%まで上昇し、ハイテク株を中心に売りが拡大した。

円は34年ぶりの安値

高金利が続けば、米経済のソフトランディング(軟着陸)の前提が崩れかねない。外国為替市場では日米金利差の拡大が意識され、「ドル買い・円売り」が進んだ。対ドルの円相場は一時1ドル=154円79銭まで下落し、1990年6月以来およそ34年ぶりの安値を付けた。

地政学リスクも

政府と財務省は155円を超える円安には円買い介入を行う可能性が高い。155円台では仕組債の「ノックアウト」の条件設定が多く、損失確定の円売りが加速する。その前に円買い介入を考えているのではないか。株式市場と外為市場が不透明な動きをしている時に、イランによるイスラエルへの無人機(ドローン)とミサイル攻撃という地政学リスクが重なった。

半導体関連株が大幅下落

さらに、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングの1~3月期決算は売上高や将来の売上高につながる受注額が市場予想を下回った。17日の日本株は午後に発表されたASMLの決算発表を受けて、半導体と製造装置需要の先行きに対する懸念が膨らみ、東京エレクトロン、アドバンテスト、レーザーテック、スクリーンなど半導体関連株が大幅下落。日経平均は3万8000円の大台を割れ込んだ。

成長ストーリーに変わりは無い

ASMLは17日の米株式市場で7%安となった。米半導体関連株のアプライドマテリアルズやエヌビディアが大幅下落となった。ASMLの受注額の減少は四半期のブレの範囲で、半導体製造装置(SPE)市場は底入れ後の緩やかな回復局面という状況が変化したわけではない。
2024年後半から25年にかけての成長ストーリーに変わりは無い。また、世界最大の半導体受託生産会社(ファウンドリー)である台湾積体電路製造(TSMC)が18日発表した2024年1~3月期決算は過去最高を更新した。悪材料が重なって売られている時こそ買いのチャンスだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄は三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、FPG(7148)、SBIアルヒ(7198)。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
2024年 3月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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