ヘッジファンドが株式市場を支配【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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海外投資家は1兆2456億円を買い越し

9月第2週(9~13日)の日経平均先物と東証株価指数(TOPIX)先物の投資部門別売買動向(ラージとミニの合算)によると、海外投資家(ヘッジファンド)は1兆2456億円を買い越した。

日本の株式市場はヘッジFに支配

週間の買越額としては4年10カ月ぶりの大きさだ。ヘッジファンドが株価指数先物を買い戻したことで日経平均は10日間で1600円も上昇し、2万2000円台を回復した。日本の株式市場はヘッジファンドによる先物の売買で動きが決まる。ヘッジファンドが先物に大口買いを継続して入れると今回のように過熱感があっても日経平均は上昇し続ける。逆にヘッジファンドが大口売りを継続して入れると日経平均はたちまち崩壊する。つまり、日本の株式市場はヘッジファンドに支配されているということだ。

AIを使ったファンドの台頭

その米ヘッジファンドの間でも変化が起きている。好成績を残してきたカリスマ運用者がファンドを清算する例が目立っている。AI(人工知能)を使ったファンドの台頭で、「勘」や「センス」に頼った運用スタイルで勝ち続けることが難しくなったからだ。ファンド業界はカリスマ不在の時代へ向かいつつある。老舗ファンドが運用事業から撤退する背景には、上場投資信託(ETF)などのパッシブ運用との競争激化が背景にある。

AIヘッジファンドは良好な成績を維持

少しでも高利回りを求める投資家は、ETFが相場並みの運用利回りを出しているのなら、そちらに資金を振り向ける傾向が強い。ETFは運用手数料が低いのも投資家にとって魅力だ。ヘッジファンドの運用資産総額は今年6月末で3.2兆ドルと過去最高を記録した。しかし、ファンドの数は14年以降減少傾向となっている。一方で、AIを使いオルタナティブ(代替)データを駆使する一部のAIヘッジファンドは良好な成績を維持している。資金循環統計によると、6月末の家計金融資産残高は1年前と比べて0.1%減の1860兆円だった。

現金・預金の残高は05年3月末以降で最高を更新

現金・預金の残高は1.9%増え991兆円と統計を始めた05年3月末以降で最高を更新した。株式等の残高は前年比9.7%減の195兆円で、投資信託は3.7%減の70兆円だった。政府が進める家計の「貯蓄から投資へ」の動きとは逆行している。ヘッジファンドが日本の株式市場を支配しているからだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はAmazia(4424)、ヤマト(1967)、東京建物(8804)。

9月30日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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