コロナショック過ぎ去る【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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節分天井ではなく節分底

コロナウィルスによる新型肺炎ショックで株式市場が急落した1月27日から日経平均は下げを加速し、2万3000円を割れると株式市場は弱気一色となった。しかし、2月3日が大底となり、新型肺炎の効果的治療薬が発見されたというニュースで一気に株価は急落前の水準に戻した。節分天井ではなく節分底となったのだ。

インフルエンザと比較すればその比ではない

米国市場では2月5日にハイテク銘柄の多いナスダック総合指数とS&P500種が共に史上最高値を更新した。6日の日経平均は急上昇し、2万4000円に迫った。中国をはじめアジアやヨーロッパなど世界の株式市場も大幅に戻している。今回の株式市場の動きから分かるように新型肺炎による経済的ダメージは一時的なものであり、景気後退となるようなものではないと言うことだ。また、新型肺炎による中国本土の死者が500人以上となったようだが、死亡率・感染者数共にインフルエンザと比較すればその比ではないことも分かる。

売りのきっかけをヘッジファンドに与えた

全米だけで今シーズンのインフルエンザ感染者数は1500万人、死者は8200人もいるのだ。米疾病対策センター(CDC)によると、インフルエンザによる米国内の死者は、年間少なくとも1万2000人いるという。世界規模で見るとインフルエンザの感染者数は10億人、死者数は数十万人という。インフルエンザの方が脅威で恐ろしいのである。今回の急落は過熱感が高まっていた米株が、いつ調整があっても不思議ではなかった所に新型肺炎という売りのきっかけをヘッジファンドに与えた。

外資の売り餌食にされた日本株

手口からもはっきり分かる。1月に外人投資家(ヘッジファンド)は1兆5532億円を売り越した。その内、225先物を6478億円売り越し、TOPIX先物を6233億円売り越し、合計で1兆2711億円も先物を売ったのである。また、過熱感の無かった日本株は米株以上に売られた。日本は下げる時は米国以上に売られ、上昇する時は米国よりも戻りが弱い。これがいつもの動きだ。なぜなら日本の株は売りのシステムが構築されているからだ。米シカゴ(CME)で225先物を売り崩し、日本の取引が始まるとダウ先物に売りを仕掛け、円買い・225先物売りのプログラム売買を拡大させる。こんな環境で個人投資家は勝てない。

潮流銘柄はIGポート(3791)、FCホールディングス(6542)、エムジーホーム(8891)

2月10日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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