幸福感で過熱相場は終焉!!【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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過熱する株式市場に警戒シグナル

米国株式市場ではS&P500種やナスダック総合指数が過去最高値を更新している。その一方で過熱する株式市場に警戒シグナルが出ていることに注意が必要だ。経済学者のロバート・シラー氏が考案した、消費者物価指数(CPI)などを加味した景気循環調整後のPER(株価収益率)もその一つだ。

米個人消費も先行き不透明感

S&P500種株価指数ベースで、8月25日時点では31倍と、月次データとしてさかのぼれる1881年以降では米ITバブルさなかだった高水準にある。また、米国の国内総生産(GDP)の多くを占める米個人消費も先行きに不透明感が漂ってきた。米コンファレンス・ボードが8月25日発表した8月の米消費者信頼感指数は84.8と2カ月連続で低下し、2014年5月以来の低水準に落ち込んだ。

ファンダメンタルズの裏付けを欠いた株高

この指数は過去20年にわたりS&P500の動きと足並みをそろえてきたが、ここにきて連動性が薄れ、逆の動きになってきている。ファンダメンタルズの裏付けを欠いた株高ともいえる。こうした状況を見越してか、主要株価指数に連動するETFからは機関投資家の資金を中心に資金の流出が続いている。QUICK・ファクトセットによると「SPDR S&P500 ETFトラスト」は8月25日までの3日間で40億ドル(4250億円)の資金流出となった。

日本でも異常な上昇

現在、世界的な金融緩和策の拡大などで、過去に例がないほどお金の価値が下がっている。それだけに、史上最大の割高水準まで米国株が買われても不思議でないとの見方は多い。ただ、ファンダメンタルズの裏付けがない株高はいずれ限界がくるのも事実。日本でもマザーズ市場やジャスダック市場といった新興市場において、新規IPO銘柄や巣ごもり銘柄といったネット関連銘柄が個人投資家の買いを中心に異常な上昇を演じている。

明らかに買われ過ぎ

8月11日にマザーズへ新規上場したティアンドエス(4055)は7010円で初値を付け、その後11連騰し29260円と4倍になった。8月24日に新規上場したニューラルポケット(4056)は5100円で初値を付け、27日には1万円を超え公募価格900円の10倍に跳ね上がった。明らかに買われ過ぎである。格言でもあるように誰もが簡単に大きな利益が出せるような幸福感の達成で過熱相場が終わる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はACCESS(4813)、KOA(6999)、ヤマシタヘルスケア(9265)。

 8月31日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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