陰の極に接近の印象【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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米ロ対立高まり4日続落

22日の東京株式市場は4日続落となりました。ロシアがウクライナ東部で親ロシア派が実効支配する地域の独立を承認。これを受けてバイデン米政権は、経済制裁を発動すると発表しており、米国とロシアの対立が高まりました。

NYダウ年初来安値割れば3万ドルも

プレジデントデーの祝日でNY市場は休場でしたが、NYダウ先物は下げに転じており、3万3500ドル台と年初来安値に接近してきました。1月24日にNYダウはザラ場で3万3150ドルの最安値をつけて長い下髭の陽線を引き短期的な底打ちとなっていました。6カ月線と12カ月線のデッドクロスが近づいており、割り込んだ場合は3万ドルを試す展開が予測されます。

悪材料山積の中で急速な反転上昇

ただ、このような地政学的リスクが高まる局面で必ず起こる事は、悪材料山積の中で相場が陰の極となり、急速な反転上昇が開始されることです。そんな時、多くの投資家はその反転上昇を懐疑的に見る心理が高まり、先物や個別株の空売りが入りだし、それがその後の更なる上昇エネルギーとなります。

マザーズ指数に変化の兆し

22日の東京市場では、そのような変化の兆しが見えました。日経平均やTOPIXが下げる中で、同様に下放れから安値を切り下げたマザーズ指数が急速に上昇し、9時半過ぎにはプラスに転じたことが目につきました。寄り付き直後の674.33ポイントから10時5分には701.47ポイントまでの上昇です。

2カ月弱で32%もの暴落

マザーズ市場は日経平均より先に崩れていきました。大発会のマザーズ指数は995ポイントでしたので、今朝の674.33まで2カ月弱で32%もの暴落です。

2年2カ月間の下落を7カ月で取り戻す
少し長い期間を見ていくと、2018年1月に1355ポイントの高値をつけ、2020年3月のコロナ暴落で557ポイントまで暴落。その後のコロナ禍で急速に値上がりして2020年10月には1365ポイントまで上昇し、2年2カ月間の下落をわずか7カ月で取り戻す驚異的な急騰を示現しました。その後、昨年11月までは徐々に下値を切り下げていき、昨年末から下げが加速し、今朝の安値は7カ月間の上げ幅の85.5%を消した形です。

投げ売り出て需給改善

新興市場銘柄は貸借銘柄が少ないため一方通行になりやすい市場ですが、流石にこれだけの暴落ともなると、今まで我慢してきた投資家も耐えられずに投げ売りが出てきます。マザーズ銘柄の信用評価損益率がマイナス35%近辺から長らく回復していません。現引きや追証回避の入金で我慢を強いられてきましたが、最終局面で諦めムードの投げ売りが出てくることで、需給が改善していきます。

マザーズ指数を注意深く見ていく

日経平均の先導的な動きをしてきたマザーズ指数。暫くは反発しても戻り売りで押し戻されるの繰り返しが起こるでしょうが、ソロソロ注意深く見ていくタイミングかと考えます。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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