6月高値を更新
昨日の東京株式市場は大幅高となり、6月高値を更新しました。今週はお盆週間ということで静かな取引が予想されていましたが、休み明けからいきなり大型のバリュー株が急上昇し、TOPIXが25日線突破から大陽線を立て、日経平均も後を追うように上放れて参りました。この流れには驚きしかありません。
先々の回復期待を先取り
第1四半期の決算発表がほぼ一巡し、赤字決算が山積したことで、日経平均の一株利益(EPS)は12日段階で1076円と発表前から200円程度低下しました。日経平均が2万3000円に乗せていますので、株価収益率(PER)は22倍弱ですが、悪材料出尽くしといった形で先々の回復期待を先取りする上昇となってきました。TOPIXの6月高値は1633ポイントですので、まだ抜け出した訳ではありませんが、テクニカルチャートはトレンドが上向きに転じたことは間違いありません。
個別銘柄選択は難しい
ただ、そうだと言っても、個別銘柄の選択は非常に難しいものがあります。テック系のグロース株は3月以降の急上昇から調整局面入りしだしたものが多く、底値から出だしたバリュー株もこのまま続くのかどうか悩ましいところです。6月にも一度バリュー株物色が進んだ局面がありましたが、長くは続きませんでした。
お盆週間にも関わらず売買代金多い
また、本日がオプションSQということもあり、ここ元の上昇がSQ値を巡る攻防ともいえる訳で、SQ通過後にTOPIXが6月高値を更新するのかどうかが大事ではないかと思います。例年、この時期の欧州はバカンスに出かける頃ですが、コロナの影響で仕事をしている人が多いということ。また、香港が金融機能しなくなってきており、次の金融ハブ候補地と噂される東京への資金シフトの動きもみられるようです。そのためお盆週間にも関わらず売買代金多いわけです。
SQ絡みの空中戦活発化
12日のシカゴ市場で日経225先物が2万3000円を突破したことで、SQ前の8月限最終売買日にオプション取引に伴う損失回避のための先物買いが入ったものと思われます。日経平均は指数寄与度の高い値嵩株が急激に押し上げられて大幅高しましたが、騰落数を確認すると値下がり銘柄の数が615を数えており、SQ絡みの空中戦が活発化したことが見て取れます。
TOPIXの6月高値抜けに注目
上述の通り、トレンドは明らかに上への扉が開きました。本日のSQ通過後も強いのかどうか、TOPIXが6月高値を抜けるのかどうかに注目しましょう。
日々勇太朗
コメント