大胆なロシア経済制裁
ロシアによるウクライナへの侵略が激化するなかで、西側諸国は国際銀行間通信協会（ＳＷＩＦＴ）の国際決済ネットワークからロシアを排除するなど大胆な経済制裁を発動した。これにより、ロシア通貨のルーブルが暴落、世界の主要企業はロシア系企業との合弁解消やロシアからの事業撤退などが相次いでいる。国際金融協会（ＩＩＦ）がロシアのデフォルト（債務不履行）の可能性に言及するなか株式市場はロシアなき世界を想定して関連銘柄の売買が活発化している。
デフォルトは不可避？
想像を絶するプーチン大統領の行動に米国のバイデン大統領は金融の核兵器とも言われるＳＷＩＦＴ排除を決断、世界各国もこれに同調し、ルーブルが暴落、ロシア中央銀行は通貨防衛のため、政策金利をほぼ２倍の２０％に引き上げるなど対応に追われているが、デフォルトは不可避の状況になりつつある。
ロシアを世界経済から排除する動き
これを受けて英石油大手ＢＰがロシア事業から事実上撤退、独ダイムラートラックホールディングはロシア企業との提携を解消するなどロシアを世界経済から排除する動きが広がっている。
原油では？
英石油大手シェルが石油ガス開発事業「サハリン２」から撤退することを受けて出資企業の三井物産（８０３１）やロシアサハリン１プロジェクトに参画の石油資源開発（１６６２）などが急落した。その一方で、オーストラリア連邦 ダンピアやインドネシア共和国 アルーン地区などでＬＮＧプロジェクトを有する日揮ホールディングス（１９６３）が急騰した。
セキュリティー関連は息の長い相場
その一方で、ロシアからのサイバー攻撃を懸念してセキュリティー需要拡大からセキュアヴェイル（３０４２）、ブロードバンドセキュリティ（４３９８）などが急騰している。トヨタ自動車（７２０３）が取引先へのサイバー攻撃により、国内全工場の操業を停止したことを受けて、危機感が高まっており、セキュリティー関連は息の長い相場が期待される。
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