高市勝利なら3月末5万9000円|光世証券・エグゼクティブ・マネージャー 西川雅博氏【相場展望】

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トランプ大統領の最優先課題は自国の経済成長

就任から丸1年が経過、トランプ大統領の派手な立ち回りがさらにパワーアップにしている印象だ。 軍事力を背景にして、従来の手法・枠組みから大きく逸脱した強権が矢継ぎ早に発動されている。ただ、「ドンロー主義」による地政学リスクの増大が恒常的に金融市場の波乱要因であるとの見方は短絡的だろう。
トランプ大統領にとってはあくまでも自国の経済成長が最優先課題だ。そのためには金融・株式市場の安定は必須である。中間選挙に向けて株価を意識した戦略を取らざるを得ないだろう。今後もヘッドラインを賑わす新たな事案が続く可能性があるが、強い言葉とは裏腹で変節をいとわないトランプ流である限り短期間で収束に向かうことを見据えた冷静な対応が必要である。

高市自民の獲得議席数は?

国内では短期決戦の衆議院選挙がスタートする。市場が期待する高市政権の日本成長戦略を推し進めるには、首相が述べたように政治の安定が不可欠である。2月8日の投開票まで高市自民の獲得議席数に関心が集まるだろう。
過去2000年代になってから内閣高支持率を背景に解散総選挙が行われ与党大勝となったケースは、小泉郵政解散と第二次安倍政権下での3回で計4回あった。解散から投開票翌日までの日経平均上昇率は平均5.9%で、さらに投開票翌日から30日後までの平均上昇率は4.8%であった。解散からの2カ月では10%以上の上昇である。デフレ下で株価低迷時代だったことや解散からの期間が長かったことなど今回と事情は異なるが、高市自民大勝となれば、株価押し上げ要因となるのは間違いないだろう。

長期金利比較では日本株はまだまだ割安

過去の平均上昇率を今回に当てはめれば3月末に5万9000円となる。先日、10年日本国債の利回りが2.3%台まで上昇して、グローバル金融市場で一時不安視される局面があった。一方、日経平均の益回り(予想PERの逆数)は低下気味だが依然5%である。米国では10年債4.25%、益回り4.5%でほぼ均衡している。長期金利との比較では日本株はまだまだ割安だ。インフレ経済の定着で日本でも大幅な水準訂正があってもおかしくない。
PER22倍(益回り4.54%)まで買って長期金利が3%まで上昇しても割高とは言えない。1980年代には益回りが2.5%(PER40倍)長期金利6%というまさにバブル的状況を経験している。今年は日銀の金融引き締めが継続する可能性が大きいが、過度に警戒する必要はなく金融が正常化に向かう途上との認識だ。

現在はまだ「懐疑の中」の局面

企業業績は、円安により26年3月期の上振れ期待に加え、来年度についてもインフレ効果や高市政権の経済政策により増益を予想する。現在の今期予想より今来期合わせて10%以上の増益を見込んでいる。
インフレとリスクオンの環境下でPERも1割程度上昇(21~22倍)が期待されるので、年間で合計20%程度の株価上昇は十分あり得るとの計算だ。「強気相場は、悲観の中で生まれ、懐疑の中で成長し、楽観の中で成熟し、幸福感と共に消えていく」とは米国著名投資家の有名な言葉である。現在はまだ「懐疑の中」の局面ではないだろうか。個別では、富士フィルム(4901)NEC(6701)任天堂(7974)など。

光世証券・エグゼクティブ・マネージャー 西川雅博氏プロフィール

1960年奈良県生まれ 大和証券入社 1990年より光世証券 法人部、営業部長、現在コンサルティンググループ担当

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp

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