リグニンでインキ用樹脂開発,原料調達安定と有効利用|ハリマ化成G(4410)【銘柄探究】

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木質原料開発着々と

ハリマ化成グループ(4410)は「自然の恵みをくらしに活かす」の基本理念に沿って、環境にやさしい木質バイオマス技術の研究開発を着々と進めている。
科学雑誌サイエンス誌に2月13日(日本時間2月14日)付けでオンライン掲載された「リグニンオイル」に関する研究論文はその一つ。木材から採れるリグニンをオイルへ変換、このリグニンオイルを活用したインキ用樹脂を開発し、顔料分散性や定着性など、石油由来製品に遜色のない性能を実証したことが紹介された。
ベルギー子会社ローター社カロ研究室とルーヴァン・カトリック大学(ルーヴァン・フランデレン州)との産学共同研究の成果で、同大学がリグニンをオイルへ効率的に変換する技術を確立。同研究室がインキ用樹脂を開発しており、マールテン・メーセン研究員と出向中のハリマ化成の松島広典研究員が研究に参加している。
リグニンは複雑な分岐構造とほとんどの溶剤に解けないことから用途が限られ、パルプ製造行程ではほとんどが重油の代替燃料に使われてきた。ただ、CO2削減に貢献できる植物由来原料であるうえ、木材に含まれるリグニンの量はロジンの2%以下に対して約30%とはるかに多い。まだ研究開発段階で実用化へは製造コストの引き下げが必要だが、リグニンの原料利用は原料調達の安定化と資源の有効利用につながる。今後、インキ用樹脂以外への研究開発も進めていく構えだ。

by 株価チャート「ストチャ」

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