バイデン氏ならヘルスと環境関連
2020年米国大統領選へ向けた争いが本格化する。既に民主党の候補者争いを勝利したバイデン前副大統領は副大統領候補にカマラ・ハリス氏を指名し、17日からの民主党全国大会で正式正式指名を受けた。24日~27日に開催の共和党全国大会でトランプ大統領が改めて出馬表明すれば、9月からは候補者による討論会がスタートする。両候補の論戦が激化すれば、政策に絡んだ関連株物色を含めて国内外のマーケットに少なからず影響を与えることになりそうだ。
トランプ再選ならアメリカ第一主義継続
現段階での各メディアによる事前調査ではバイデン候補がトランプ大統領をリード、ジャマイカとインド系の黒人であるハリス氏を副大統領に指名したことでバイデン候補が黒人票の取り込みで優位に立っていることが指摘されている。ただ、前回、クリントン候補に勝利したトランプ大統領には事前調査で現れない隠れ支持者が多いとも言われており、勝敗動向は読みにくくなっている。トランプ大統領が再選されれば、対中圧力を強めながらのアメリカ第一主義と株高を意識しだ大企業寄りの政策が維持されることになりそうだ。
バイデンなら企業への過度な不安は後退?
一方、バイデン候補でも対中圧力は変わらないが、同盟国と連携しての対抗になるとみられることから、中国に進出する企業への過度な不安は後退するかも知れない。一方、バイデン候補が手を加える可能性が高いのはオバマケアの充実。新型コロナの感染拡大を受けて国民皆保険への国民の関心は高まっており、バイデン候補当選となれば医療関連やヘルスケア関連株が物色される可能性が高そうだ。これに加えてパリ協定への再参画やCO2排出量ゼロへ向けた動きなど環境重視の政策。トランプ政権下で物色された石油などのエネルギー関連にはネガティブながら、水素など環境技術で優位に立つ日本企業にはプラス材料になりそうだ。
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