3月期企業の決算発表への過度な期待が後退
4月第3週の東京市場は12日に日経平均で2万9876円まで上昇した後は2万9600円割れでは戻す展開となり、極めて狭いレンジでの値動きに終始した。個別では9日に22年2月期予想を発表した安川電機(6506)が55%の大幅営業増益も市場コンセンサスに届かなかったことから売られる展開となり、4月下旬からスタートする3月期企業の決算発表への過度な期待が後退したようだ。
NY市場の強い動きが下支え
国内では新型コロナウイルスの変異種への感染拡大から経済活動正常化への不安も高まっており、上値を追う材料がない。ただ15日に発表された4月NY連銀製造業景気指数が予想を上回るなど米国の経済指標は軒並み好内容になっており、これを受けてNYダウは3万4000ドル台に乗せて最高値更新、16日には3万4200ドル台まで上昇した。NY市場の強い動きが、東京市場の下支え要因になっている。
引き続き膠着感の強い展開
今週は、19日から米国全土で全成人への新型コロナウイルスワクチン接種が可能になることから、経済活動正常化への期待が更に高まることになろう。20日にP&G、ネットフリックス、22日にインテル、AT&Tなどの決算が予定、国内でも22日にディスコ(6146)、日本電産(6594)を皮切りに3月期企業の決算発表が本格化する。主要アナリストは22年3月期について、強気の予想を試算する傾向が強かっただけに、仮に会社側が大幅増益を予想しても、アナリストコンセンサスに届かない場合は、安川電機のように売られる展開も想定したい。主要企業の決算発表を見極めるまでは、引き続き膠着感の強い展開も想定したい。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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