ロシアの勝利はないとの見方を織り込んだ
3月25日の東京市場は日経平均で39円45銭高の2万8149円84銭と9日続伸で引け、3月第4週の株式市場は、立ち合い4日間ながら先週末18日の終値に対して幅にして1322円41銭上昇し1月18日以来の高値水準となった。ロシアのウクライナ侵攻に対しては、停戦交渉への期待は後退したものの、侵攻から1カ月が経過し、ウクライナ軍がロシア軍を押し返す報道が増えてきた。核爆弾の発射懸念などはあるものの、マーケットはロシアの勝利はないとの見方を織り込んだのだろう。
4月1日に3月調査日銀短観
これに加えて、米国では新規失業保険申請件数が53年ぶりの低水準を記録したほか、3月PMIも改善したため景気回復への期待が再燃したことも支援したようだ。
今週は29日に3月末の権利付き最終日を迎えることから、先週に引き続き高配当銘柄への買いが週初は継続しそうだ。その先は4月1日に3月調査日銀短観が発表される。足元の景況感を示す業況判断DIは、大企業の製造業、非製造業ともに前回調査から悪化の予想ながら、その先は新型コロ感染の一巡から非製造業では回復が予想され、これをマーケットがどう判断するか注目される。
4月4日から新市場区分に向けた動きに関心
海外では4月1日に3月米雇用統計、3月30日にその前哨戦となるADP雇用統計が発表される。内容次第ではインフレリスクが更に強まる可能性もあろう。
個別では高配当銘柄の権利取りや市況関連が賑わった。その一例はロンドン金属取引所LME市場でのニッケル価格急騰を受けた大平洋金属(5541)の動き。同社株は配当利回りでも買われていただけに配当落ち後の株価動向には注視したい。
その先は新年度へ向けて23年3月期の業績動向と4月4日から新市場区分に向けた動きに関心が移る。プライム市場移行を表明しているマザーズのメルカリ(4385)などに見直し買いが入るか注目。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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