週明けは波乱スタート【記者の視点】

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SVB破綻でNYは大幅安

3月第2週の東京市場は9日に日経平均で2万8734円79銭の高値をつけたあとに週末に2万8143円まで急降下となった。

7日に上院議会証言でパウエルFRB議長が経済指標次第で利上げペースを加速化させると発言したことで2年債利回りが上昇したことで金融引き締めへの警戒感が高まったところに週末にはSVB(シリコンバレーバンク)ファイナンシャル・グループの経営破綻が伝えられ、10日のニューヨーク市場ではダウで345.22ドル安と大幅に4日続落、ナスダック指数も1.7%超の大幅安となって引けている。

金融業界の影響は限定的?

SVBに関しては日本円でおよそ28兆円と、米国の銀行の破綻では2008年に起きた貯蓄金融機関ワシントン・ミューチュアルの破綻に次ぐ2番目の規模とされる。これを受けて米国財務省が対応を協議したと発表しているが、イエレン長官は「銀行のシステムは現在も健全で、規制当局は銀行の破綻に対処する有効な手段を有している」と発言している。これに加えてSVCが積極的に融資していたテクノロジー関連のスタートアップ企業の業績不振が破綻の一因にあるとされ、現状では金融業界の影響は限定的と見られている。ただ、10日の225先物のナイトセッションではニューヨーク市場と連動して2万7530円まで急落して引けている。週明けの東京市場は2万8000円割れとなり、1月下旬からのもみ合い水準に押し戻される可能性が高い。このもみ合い水準で下げ止まらないと2万7000円割れも意識されそうで、一時的な波乱には留意しておきたい。

2月のCPIが最大の注目点

今週は14日に2月のCPI(消費者物価)指数が最大の注目点。市場予想は+5.5%と前月の5.6%からの鈍化予想。15日には小売売上高も控えており、これら内容次第で21日からのFOMCにも影響を与えることになろう。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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