マイナス金利解除が早まるとの思惑
先週の東京市場は11日に21年6月以来となる下げ幅となり一時、1000円以上下落するなど調整色の強い展開となった。
今年に入って急ピッチの上昇から一気に4万円に乗せていたが、上昇相場の指標的存在であるエヌビディアの株価が値を崩すと半導体関連銘柄売りから日経平均は瞬時に3万8000円台まで下落した。その後は2月の米消費者物価指数(CPI)など米国の経済指標に一喜一憂するなかで、13日の春季労使交渉(春闘)の集中回答日で、組合に対し高い賃上げ率の回答を示す企業が相次いだことから、日銀によるマイナス金利解除が早まるとの思惑が再度上値を重くした。
事前予想と大きく逸脱しなければ、売り一巡後は買い戻し
今週は19日に日銀金融政策決定会合の結果発表とその後の植田総裁の会見がある。現段階ではマイナス金利解除進むとの見方が多く、これに加えて、上場投資信託(ETF)購入を終了させるとの思惑が高まっている。11日にはTOPIXが2%以上下落した場面でも買い入れを見送ったことから、金融緩和政策の修正とセットで終了させるとの見方がある。
日銀の金融政策決定会合の発表は19日の正午頃、その後、実際に金融緩和政策の修正が行われればショック安の可能性も否定できないが、マーケットの事前予想と大きく逸脱しなければ、売り一巡後は買い戻しの動きが活発化する可能性がある。
エヌビディアのカンファレンスにも注目
海外では20日から米FOMCでパウエル議長会見が21日。これに加えてエヌビディアは、18日から世界最大級のカンファレンス「GTC 2024」を、サンノゼ コンベンション センター(米国・サンノゼ)で開催する。この内容が評価されればAIや半導体関連が再び人気化する可能性がある。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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