小型株に資金が流入【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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ナスダックは01年以来の上昇率

日経平均は1月の月間ベースで5.7%上昇した。ハイテク株の多いナスダック総合株価指数は11%上昇し、上昇率は2001年(12%)以来の大きさとなった。ダウ平均は3%上昇した。
1月の特徴は22年の株安局面で下げが大きかった業種の上昇だ。S&P500の構成業種ではIT(情報技術)が9%、金融が7%それぞれ上昇した。特に半導体や関連部品は16%上昇した。

景気のソフトランディング期待

個別銘柄でみるとアップルが11%、メタ(旧フェイスブック)が24%、テスラが41%それぞれ上昇。反転上昇の背景にあるのが景気のソフトランディング期待だ。22年10~12月期の米実質国内総生産(GDP)が前期比年率で2.9%増と堅調だった事やインフレの鈍化を受け、ソフトランディングの可能性が高まった。

1月効果

また、1月の米株高はヘッジファンドによるショートカバー(買い戻し)と、ロングポジション(買い持ち高)の追加によるテクニカルな要因がある。日本でも海外投資家は1月に1兆2588億円買い越した。1月は株価が上昇する確率が高いとされる「1月効果」がある。1月の相場の方向性が年間相場の方向性を決めるというアノマリー(経験則)もよく知られている。

「TOPIXスモール指数」が2カ月ぶり高値

日経平均では2007~22年までの15年間で1月の騰落率が年間騰落率と一致したのは8回と、過半数を占めている。米ハイテク株の上昇に連動して、日本市場では小型株が回復している。東証株価指数(TOPIX)採用銘柄のうち、時価総額上位500社を除いた銘柄で構成する「TOPIXスモール指数」が2カ月ぶりの高値となった。

グロースは過熱感を示していない

大型株が年初からの上昇が一服する中、上方修正を発表した好業績銘柄などに資金が向かっている。小型株は欧米の影響を受け難い銘柄も多く、好業績に素直に反応する。個人による小型株の売買はかなり活発で、内需株や好調なテックなどに資金が流れている。プライム市場に比べ、グロース市場はまだテクニカル指標が過熱感を示していない銘柄が多い。

好業績の小型株物色継続か?

2月の米連邦公開市場委員会(FOMC)は「ディスインフレのプロセスが始まった」とパウエルFRB議長の発言があり、無事通り過ぎた。決算後のハイテク株の上昇が続けば、日本では個人を中心に好業績の小型株を物色する動きが続くだろう。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はキャンバス(4575)、BEENOS(3328)、monoAI technology(5240)

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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