資金流入は7月頃まで続く【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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TOPIXが33年ぶりの高値を更新

東証株価指数(TOPIX)が33年ぶりの高値を更新した。
日経平均は2021年9月以来、約1年8カ月ぶりに節目の3万円を超えた。18日には3万667円を付け、2021年9月に付けた高値(3万670円)に並んだ。日本株を買っているのは海外投資家だ。

海外投資家の買い越し額は過去最大

財務省が発表した4月の対外及び対内証券売買契約の状況(指定報告機関ベース)によると、海外投資家は日本株を大幅に買い越した。買い越し額は4兆9760億円と、比較可能な2014年1月以来、過去最大だった。
海外投資家は5月に入っても日本株を買っており、投資部門別売買状況を見ると、5月第1週(1日~2日)から5月第2週(8日~12日)に、現物と先物の合計で1兆2419億円の買い越しとなっている。

米個人投資家の資金も流入

海外投資家は短期筋だけでなく、中長期の機関投資家も確実に日本株の資産配分を増やしているようだ。東京証券取引所のPBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業に対する改善要請などを受け、日本企業の資本効率が向上するとの見方が海外勢の買いを誘っている。
4月に来日した米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が日本株に強気の姿勢を示したことも追い風となっている。米国で上場する上場投資信託(ETF)を通じて米個人投資家の資金も入っている。

日本をテーマにするETF

QUICK・ファクトセットによると米国上場の株式に投資するETFを投資対象としている国別に集計すると、過去1カ月で日本をテーマにするETFへの資金流入が最も多かったようだ。最も流入が多かったのが、ブラックロックが運用する「iシェアーズMSCIジャパン」で、1カ月で2億4000万ドル(約330億円)の流入があった。

日本株をさらに押し上げる

組み入れ銘柄にはトヨタやホンダ、ソニーグループ、キーエンスなどが並ぶ。日経平均採用銘柄で昨年末比上昇率9位のオリエンタルランドを組み入れ上位で保有するJPモルガンの「ベータビルダーズ・ジャパン」にも5000万ドル以上の流入があったようだ。
過去、バフェット氏の円起債や商社投資が明らかになった後も同様に日本株が買われた。その時の効果の持続は3カ月程度だった。今回も同様な動きになるとするなら、資金流入は7月に入る頃まで続き、日本株をさらに押し上げることになる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄は高千穂交易(2676)、ユアサ商事(8074)、大同特殊鋼(5471)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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