ハイテク株に資金流入【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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ナスダックは約2年ぶり9日続伸

日米の株式市場は10月末から急速に戻している。米連邦準備理事会(FRB)の利上げは終了したとの観測が強まり、10月下旬に5%台まで上昇した米長期金利は4.5%前後まで低下し、ハイテク株中心に株式市場が大幅高となっている。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は、10月27日から、約2年ぶりの9日続伸となった。

過度な不安はない

この間、ナスダック指数は6%上昇した。米景気悪化が最小限にとどまるソフトランディング(軟着陸)、もしくは景気が堅調を維持するノーランディング(無着陸)への期待が高い。FRBの利上げ終了でも政策金利は高止まりする見通しながら、景気の底堅さから株式市場には過度な不安はない。ハイテク株や人工知能(AI)関連、業績が景気に左右されにくいディフェンシブ株の買いは続くだろう。

金利低下でグロース株が買われる

金利の低下が顕著になり、グロース(成長)株が買われている。7~9月期決算の発表後に売られた銘柄への物色も活発だ。8~10月の3カ
月間で13%下げたスマートフォンのアップルは11月に入って7%戻している。画像処理半導体(GPU)のエヌビディアは14%高となった。

背景にあるのは?

背景にあるのは業績改善が続くとの期待だ。業種別「IT(情報技術)」の7~9月期の増益率は12%と増益に転じている。25年にかけて2ケタ増益が続く見通しだ。今後、株高に乗り遅れまいとする機関投資家の買いは続く可能性が高い。

短期間での大幅上昇の理由は?

日経平均は10月30日の安値である3万0538円から11月6日の高値3万2766円まで、僅か4日間で2228円(7.3%)も上昇した。外国人投資家(ヘッジファンドやCTA)による株価指数先物の大口買いが続いたことで短期間での大幅上昇となった。

日経平均の上昇率を大幅に上回るグロース250

また、低迷が続いていた新興市場株にも買いが入ってきた。11月6日に20年以上にわたる歴史を持つ東証マザーズ指数が名を変え、「東証グロース市場250指数」として新たなスタートを切った。10月24日の安値(618.7)から11月8日の高値(703.74)まで13.7%上昇し、日経平均の上昇率を大幅に上回っている。

年末にかけて株高の経験則

主要株価指数が今年の高値を付けた夏場と同様、目先のハイテク株を取り巻く地合いは強そうだ。例年、年末にかけて株高となりやすい経験則も意識される。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はレーザーテック(6920)、トランスコスモス(9715)、アルバック(6728)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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