米国最高値で日本株安【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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NYダウは約1年11ヶ月ぶり最高値

13日の米株式市場でダウ工業株30種平均が前日比512ドル(1.4%)高の3万7090ドルとなり、史上最高値を約1年11ヶ月ぶりに更新した。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が13日、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で利下げ開始の時期が「同日の会合でも議題に上がった」と述べたからだ。FRBがおおむね利上げ局面の終了を見込んでいることや、利下げ開始を巡る議論を始めたことをきっかけに、長期金利の指標となる10年債利回りが一時前日比0.20%低い4.00%まで低下し、株式市場に資金が流入した。

FRBは想定以上に「ハト派」

FRBは市場の想定以上に「ハト派」だった。12月の利下げ停止は予想通りだったが、2024年だけでなく25年の政策金利の予想も引き下げた。FOMCで示した政策金利見通し(ドットチャート)によると24年末は4.625%。1回の利下げを0.25%と見れば来年の利下げ回数は3回となり、9月会合で示した2回から増える。

一足早いⅩプレゼント

サプライズだったのは25年の政策金利を3.875%から3.625%に引き下げた点だ。25年の政策金利は据え置くのではないかと見ていたからだ。米国株式市場は経済の先行きに対する楽観から景気の低迷時に業績が悪化しやすい中小型株が買われやすくなっており、相場は厚みを増している。年末に株式相場が上がりやすいという年末ラリーの様相である。行き過ぎた楽観は今後の荒い値動きを招く恐れもあるが、市場は一足早いクリスマスプレゼントのようだ。

日本株は「円安→株高、円高→株安」

米国の金利急低下で14日の東京外国為替市場で急速な円高・ドル安が進んだ。円相場は一時140円90銭台と前日の東京時間17時時点と比べ一気に5円あまりも円高・ドル安が進んだ。日本株式市場は円高を嫌気して大幅に下落した。米国株とは対照的である。日本株は「円安→株高、円高→株安」となる傾向が強い。外国人投機筋が「円買い・株価指数先物売り」のプログラム売買を拡大すると日経平均は大幅に安くなる。

日本株が上昇するには?

日本株が上昇するには円安になり、外国人投機筋が「円売り・株価指数先物買い」のプログラム売買が拡大することだ。外為市場と日本株は投機筋が動かしている。日本も成長経済路線に回帰しており、円高と株売りの相関が低下するだろう。
潮流銘柄はQPS研究所(5595)、南海化学(4040)、インテグラル(5842)。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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