グロース(成長)株に資金が向う【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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一握りの銘柄へのマネー集中に警戒感も

2月27日に日経平均は一時、3万9426円まで上昇し、34年ぶりに史上最高値を更新した。米半導体大手エヌビディアの好決算をきっかけに人工知能(AI)・半
導体関連株が牽引する世界株高が続いている。一握りの銘柄へのマネー集中は世界的に広がり、警戒感も出ている。
エヌビディアの時価総額は一時2兆ドル(約300兆円)を上回った。1兆ドルの大台に乗ってから2兆ドルまでは8カ月程度。米アップルや米マイクロソフトは2年程度かかっており、「最速」での2兆ドルクラブ入りとなった。

買われ過ぎという判断ははできない

バリュー(割安)株投資で知られる米著名投資家のウォーレン・バフェット氏は「私が若い頃とは比べものにならないほど市場はカジノ的な振る舞いを見せる」と、米国内外の株式相場の高騰を投機的な動きだと憂えた。
限られた銘柄へのマネーの集中は世界的な現象でもある。米国指数において時価総額上位10銘柄が占める割合は30%。欧州(ユーロ圏)で33%、日本でも24%台と高水準だ。確かに偏った動きかもしれないが、OpenAIが開発したChatGPTを始め、生成AIを利用したサービスは今後、世の中を変える革新的なものになるだろう。だから買われ過ぎという判断は現時点ではできない。

中小型やIPOにも資金が入り始めている

また、日本では東証プライム上場企業の24年3月期の合計純利益は前期比13%増え、3年続けて最高になる見通しだ。今期の純利益は40.5兆円で、現在の日経平均のPER(株価収益率)は16.2倍である。来期は9%増の44.1兆円、再来期は8%増の47.5兆円となっている。これをあてはめると日経平均4万円のPERは14~15倍程度に下がる。今の株価はバブルでないことがわかる。2月8日の東証グロース市場250指数は784.78ポイントまで上昇し、2023年8月以来およそ7カ月ぶりの高値をつけた。中小型株や新規株式公開(IPO)関連にも資金が入り始めている。

潮流銘柄は?

プライム市場から投資家のマネーが出遅れていた新興市場にも流入している。余裕ができた資金が人工知能(AI)や半導体関連株などのテーマに近いグロース(成長)株に向かっている。新興市場の上昇が続いた後は再度、プライム市場に資金が流れるだろう。まだまだ、好循環は続くことになりそうだ。
潮流銘柄はVRAIN Solution(135A)、フォーサイド(2330)、AIメカテック(6227)。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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