【潮流】岡山 憲史~日本的パラダイムから脱出へ

潮流|株式市場新聞

アベノミクス効果これから

米国株式市場の勢いが止まらない。10月18日のダウ工業株30種平均は2万3157ドルで終えた。遂に終値で初めて2万3000ドルを上回り、過去最高値を更新した。
日本の株式市場も歴史的な上昇記録を達成している。19日の日経平均株価は13日続伸し、2万1448円で終えた。1996年10月18日以来21年ぶりの高値を付けた。13日続伸はバブル期の1988年2月10~27日に並び、実に29年8カ月ぶりの記録である。最も長い日経平均の続伸記録は1960年12月21日~61年1月11日の14日続伸だ。世界景気の回復と日本企業の業績改善への期待が株価を押し上げている。日本株の保有比率を引き上げるため、海外投資家が買いを入れている。コスト削減努力で、日本企業は円安・ドル高に頼らない収益体質になってきたようだ。
米国は株価をつり上げることによって国民の懐を富ませる方針を国策としている。米国の株高政策によって米国を背負う中間層は繁栄と富を享受している。こういう政府の方針であるからいつの世になっても株高が米国繁栄の象徴(シンボル)なのだ。また、アベノミクスによる経済刺激が長期化するという期待が海外投資家の日本株買いを促している。そうした中、うまくいけば賃上げが広がり、脱デフレが実現するという期待も出ている。日銀の中曽宏副総裁は10月5日のロンドンでの講演で、「日本経済の実情を不必要なまでに『控えめ』に、すなわち悲観的にみるべきではない」と強調した。この強気の議論の中で示したのが、深刻化する人手不足に対処するための企業の努力が、やがて物価上昇圧力につながるというストーリーだ。人手不足への対応から、企業は省力化投資やビジネスのやり方の見直しなどに努める。それは生産性を改善させて、収益力の向上をもたらす。結果として賃上げ余力が広がり、物価にも上げ圧力がかかるという。黒田総裁も省力化投資などは短期的には物価に下げ圧力をかけやすいが、ある「臨界点」を超えれば企業が収益改善の果実を労働者と分かち合うようになるという。衆院選で自民党が勝利した暁には、アベノミクスの継続・改善は、「生産性の停滞、賃金上昇の頭打ち、物価の足踏み」の3つが発生する日本的パラダイムからの脱出につながるだろう。
アベノミクス効果による本格的な株高はこれから始まるのである。
潮流銘柄は、ネクシィーズ(4346)、オープンドア(3926)、エクセル(7591)。

 

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。

 

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