自分勝手な考えを持つ外国人投機筋
外国人投機筋の考え方として、米国はインフレ期待が改善しているので、インフレヘッジ資産の米国株は買い。また、金融政策の結果として経済が改善したことを考えれば、財政政策への期待感がない欧州は、量的緩和の規模縮小は実体経済へのマイナス要因が大きいとの判断から弱気。そして日本は超ハイベータ市場なので、VIXショックによる市場の混乱に乗じて売りを先物で仕掛けた方が儲かるといった自分勝手な考えを持っているようだ。
個人投資家が積極的に逆張り投資
実際に1月22日の週からの3週間で、外人投機筋は先物を約2兆5000億円も売りを浴びせ、日本株式市場を売り崩した。特にCTA業者のクレディ・スイスやバークレーズ、ソシエテなどヘッジファンドが連日まとまった額を売り越していた。ただ誤算だったのは、個人投資家が積極的に逆張り投資でこの急落局面で買いを入れたことだろう。
外人投機筋のポジションは悪化
日銀プットや事業会社の自社株買いなども入ってくるので、売り投機をしている外人投機筋には分が悪くなっている。ドル円の円高反応でも日本株は逆行高していたことでも見て取れる。外人投機筋は急落局面で現物取引がない東証昼休み時間や夜間取引を利用して先物を売るという姑息な手段を用いる。ただ、1月末からの下落トレンドに乗じる形で株価指数先物の持ち高を売りに傾けていた外人投機筋のポジションは悪化している。
投機筋の買い戻しが入り大幅高
日経平均が取引時間中に下げ幅を1603円(7.1%)まで広げた6日、日経225先物の売買高加重平均価格(VWAP)は2万1714円だった。日経225先物は16日にこの水準を上回った。VWAPは先物売買の平均価格に相当し、売り方にとっては平均売りコストを意味する。売り持ち高を膨らませている場合、相場水準がVWAPを上回ると評価損が出て、損失覚悟の買い戻しを誘いやすい。7日のVWAPは2万1880円、8日は2万1818円だ。日経225先物はこれらの水準を19日に突破したことで、投機筋の買い戻しが入り大幅高となった。
225先物に買い戻しが入る展開へ
現在も日経平均VIと225先物を利用したプログラム売買で日経平均が乱高下している。外国人投機筋が日々やっている自分に都合の良いアルゴでのプログラム売買は相場操縦そのものだ。今後は、円安が日経平均VIを低下させ、225先物に買い戻しが入る展開となるだろう。
潮流銘柄は?
潮流銘柄はシンクロフード(3963)、日本エスコン(8892)、日本システムウェア(9739)。
2月26日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。
岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール
1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。
2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
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