割安感が目立つ日本株|光世証券・取締役 西川雅博氏【相場展望】

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中勢下降トレンド入りする可能性は低い

世界の金融市場は不安定な動きが続いている。オミクロン株が新たな懸念材料として浮上する中、パウエルFRB議長はテーパリングを加速させ利上げ時期を前倒しにする可能性を示唆し市場にインパクトを与えた。
恐怖指数と言われる米国VIX指数はそれまで17前後で推移していたが、11月末には一気に30を超える水準まで上昇している。ただ、米国株式市場がここから中勢下降トレンド入りする可能性は低いと見ている。

オミクロン影響軽微ならリスクオンの様相

パウエルFRB議長がそれまでのハト派的発言から急転換したのは、インフレ懸念が長期化する可能性を踏まえ、将来の金融政策の幅を広げる布石だろう。足元では短期金利が上昇気味だが長期金利は落ち着いている。米国金融当局はコロナ渦という不透明感の中で対話を通じて金融市場をうまくコントロールしており、オミクロン株の影響が軽微だと明らかになればリスクオンの様相が強まろう。

日本株反攻の兆し

日本株も12月に入り反発する動きだが日々の変動率が大きい状況が続いている。外部環境の変化に一喜一憂というより、指数先物を超短期で売買するヘッジファンドの動きに振り回されているのが実態だろう。ただ、今回の急落時に米国VIX指数の上昇に対して日本版恐怖指数の日経VIの上昇は小幅に留まった。こうした現象は昨年10月から今年2月にかけて日本株が米国株をアウトパフォームして大幅高に至る直前にも顕著に表れており、今後の日本株反攻の兆しではないだろうか。

バリュー株を中心に見直し買い期待

日本経済においても資源価格上昇や半導体不足によるサプライチェーン問題の影響はあるものの、インフレリスクは米国ほど高まっていない。現状ではコロナ感染も沈静化の状態を維持している。日本株市場は配当利回りやPBR(1株当たり資産)などの株価指標やファンダメンタルズに対して慎重すぎるのではないか。年末から年始にかけては米国株が落ち着きを取り戻す中、割安感が目立つ日本株はバリュー株を中心に個人投資家やグローバル資金による見直し買いが期待出来るだろう。

個別では?

個別には日清紡(3105)日電硝(5214)ミネベアミツミ(6479)など。

光世証券・取締役 西川雅博氏プロフィール

1960年奈良県生まれ 1983年早稲田大学政治経済学部卒、大和証券入社 1990年より光世証券 法人部、営業部長、現在コンサルティンググループ担当

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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