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値上げ進み原料一環の優位性も
ハリマ化成グループ（４４１０）の２３年３月期第１四半期の連結決算は、売上高２２１億８４００万円（前年同期比２７．１％増）、営業利益１３億４０００万円（同６７．２％増）と計画を大きく上回って着地、第２四半期累計と通期計画を上方修正した。欧米で粘接着剤用樹脂の需要が拡大、自然由来の松やにを原料とする同社製品には「石油代替でもニーズが強まっている」（会社側）としており、原材料価格上昇に対応した販売価格の引き上げも順調に進んでいる。
粘接着剤用樹脂は通販市場拡大に伴い宛名用ラベルシール向け需要が世界規模で拡大、路面標示塗料用樹脂も北米を中心に堅調に推移しており、物流混乱によるオセアニア地域の販売減少や印刷インキ用樹脂の低迷をカバーして、ローターの第１四半期は売上高９６億１１００万円（同４７．４％増）、営業利益９億２９００万円（同７９．５％増）で着地した。ローターは欧州でグループのサンパインから粗トール油を調達、原料一貫による競争力でも優位に立つ。
足もとローターは好調が続き、全社収益を牽引している状況に変わりはなく、通期の上方修正値は保守的に見積もっているようだ。
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