一般社団法人日本自動車工業会主催の「第45回東京モーターショー2017」が東京都江東区・有明の東京ビッグサイトで10月27日から開催される。世界5大モーターショーの一つとして位置付けられており、国内外の主要メーカーが参加するが、特に今年は欧州や中国などでEV(電気自動車)普及の方針が打ち出された中での開催となる。EVを中心とする最新のエコカー戦略と自動運転を始めとする次世代のモビリティ社会へ向けての取り組みが注目されることになろう。
注目は自動運転とEV
最先端の電子部品にも関心
国内外の自動車メーカーはEVや自動運転機能を強化したモデルを相次ぎ公開する。フォルクスワーゲンAG傘下のアウディはEVコンセプト「エレーヌ」など5モデルを日本初公開、「エレーヌ」はレベル4の自動運転を実現するとともに人工知能を搭載し、ドライバー不在の自律走行で駐車や充電を行うことができるという。国内では工場の再編とEVや自動運転の開発強化を打ち出したホンダ(7267)が「Honda Sports EV Concept」を世界初公開し、多様な電動化モデルを展示。このコンセプトモデルではEV性能と人工知能(AI)を組み合わせた、人とクルマがひとつになったような運転感覚が体験できるとのことで話題を集めそうだ。トヨタ自動車(7203)は2018年夏ごろに発売予定の新型「クラウン」を示すコンセプトモデル「CROWN Concept」などを公開。クラウンのコンセプトモデルには「走行性能の追求」とともに「コネクティッド技術の進化」も盛り込まれており、搭載された車載通信機から取得されたビッグデータを活用し、ユーザーに新たな価値を提供するという。自動車メーカー以外では日立製作所(6501)傘下の日立オートモティブシステムズが自動運転の前方遠距離センサーとして世界最小クラスの77GHzミリ波レーダーを公開する予定で、自動車のIT化が進化していくなかで、最先端の電子部品にも関心が集まろう。