一時下げ幅は420円超に
1日の東京市場は大幅に続落しました。前日のNY株が大幅に下落した流れを引き継ぎ、ほぼ全面安の展開で、日経平均は343円安と大幅安で引けています。米金利上昇懸念や106円70銭台まで進んだ円高が重石になり、リスクオフの動きが加速しました。主力株を中心に売りが続き、一時下げ幅420円を超えており、東証1部の値下がり銘柄数は1746と全体の85%近くを占めるました。
直近急落の記憶がろうばい売りを誘発
日経平均は25日移動平均に跳ね返されるかたちで大幅に続落し、5日移動平均も割り込んでおり、どうやら2番底形成に向かっているようです。保有資産のリスク量を一定に保つ「リスク・パリティ」戦略を取る海外投資家からの売りや20カ月続いた月初高への期待剥落といった理由付けがされていますが、直近急落の生々しい記憶がろうばい売りを誘発したのでしょう。
突っ込み警戒感を意識
ただし、東証1部の売買代金は概算で2兆7893億円とやや増加しており、下値を拾う動きも散見されます。きょう引け段階の日経平均のPERは12.85倍と再び13倍台を割り込んだことからも、ここからの下値には突っ込み警戒感が意識されるでしょう。また、1部市場が先物主導のインデックス売買に振らされる一方で、中小型株に値を飛ばす銘柄も目立ちました。
中小型株株相場続きIPOも好人気
中小型株のリード役とみられるVテクノロジー(7717)は朝安の後一時プラスに浮上、サイバーコム(3852)も続騰しており、材料の出たメドレックス(4586)はストップ高で引けました。IPOも好人気で上場2日目のジェイテックコーポ(3446)は公開価格の4.3倍で初値を付けたあと一時ストップ高まで買われており、あすも中小型株が個別に物色されそうです。
IGポートが高値引け
ピッアップ銘柄ではVテクノロジーが堅調なほか、SMN(6185)が大幅高で新値更新、ハーバー研究所(4925)も上値を追い、IGポート(3791)は一時マイナスに沈んだあと高値引けとなりました。SBSHD(2384)やソウルドアウト(6553)も底堅い動きです。あすもこれら強いトレンドを出している銘柄の下値狙い継続ですが、純張りの縦追い相場となりますので、動きが鈍ればすぐに損益を確定する割り切りが必要でしょう。
花咲 翁
コメント