年初から上昇基調
日本の株式市場は年初から上昇基調が強まった後、1月24日から3月2日まではボックス相場となり、そのボックスを上放れて3月9日に日経平均は2万8734円79銭と2022年8月以来の高値を付けた。
先物だけで7497億円買い越し
東証株価指数(TOPIX)も2071.60と、21年9月以来の高値を付けた。日本株の上昇の主因は外国人投資家の買いだ。今年の年初から外国人投資家の買いが継続している。1月の投資部門別売買状況を見ると、現物と先物(225先物とTOPIX先物)の合計で1兆2588億円買い越している。先物だけで7497億円買い越しだ。
米国株が下落しても日本株が崩れなかったのは?
2月の投資部門別売買状況でも、外国人投資家は現物と先物(225先物とTOPIX先物)の合計で1兆2770億円買い越しだった。特に先物だけで1兆905億円買い越しとなっている。2月の米株式市場はボックス相場が続き、2月半ばから下落基調が強まった。米国株が下落しても日本株が崩れなかったのは、外国人投資家が日本の株価指数先物(225先物とTOPIX先物)を買っていたからだ。
日本株の相対的な上昇余地の大きさ
3月第1週(27日~3日)も先物を7,989億円買い越した。ゴールドマン・サックスは3月6日付リポートで円安による製造業・外需株高に着目しながら、「日本株は先進国・新興国地域含めて最高のエクイティ・リスクプレミアムを提供しており、投資家の純流入と最近のコーポレートガバナンス改革の推進から恩恵を受けるはず」と指摘。日本株の相対的な上昇余地の大きさに期待を寄せた。
PBR1倍割れ銘柄
7日にはアジアや欧州投資家とのミーティング結果を示したリポートで、「ファンダメンタル投資家の間では、日銀の政策転換よりも東証が1月30日に発表した企業価値向上に向けた取り組みに関する資料に対する関心の方がはるかに高い」と見ており、PBR1倍割れ銘柄が買われている。
投機筋はいつまでも買いを続けない
外国人投資家の主体はヘッジファンドやCTA(商品投資顧問:主にプログラム自動売買)いわゆる外人投機筋だ。日本株は外人投機筋が先物を買うと上昇し、売ると下落する。ただ、投機筋はいつまでも買いを続ける訳ではない。売り方の買戻しを誘い、多くの個人投資家が強気に転じた時に売りを仕掛ける。外人投機筋が先物を大幅に売り越した時が相場の転換点となるので注意が必要だ。
潮流銘柄は?
潮流銘柄はTBSホールディングス(9401)、アカツキ(3932)、アシックス(7936)。
岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール
マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。
代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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