米国強気に変化なし【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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FOMCは早期の利下げ観測にけん制

1月31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は過去最高値を更新後に下落した。米連邦準備理事会(FRB)が1月31日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で早期の利下げに慎重な姿勢を示したからだ。
FOMCでは政策金利を4会合連続で据え置いた。市場が注目する声明文では「インフレ率が政策目標である2%に持続的に向かっているというより強い確信を持つに至るまでは、利下げは適切ではない」と、早期の利下げ観測をけん制する文言が追加された。

利下げの必要性は変わらない

パウエル議長は記者会見で「委員会が3月会合までに利下げを確信できるレベルに達する可能性は低い」と述べた。ゴールドマン・サックスは利下げ開始時期を5月に変更した。24年中に5回、25年は3回の計8回の利下げを実施するとの予想。想定以上の物価の伸び率鈍化に伴う予防的な利下げの必要性は変わらないとの見方だ。

ブラックロックは強気に引き上げ

米資産運用大手ブラックロックは6~12カ月先の米国株の投資判断を「ニュートラル(中立)」から「オーバーウエート(強気)」に引き上げた。FRBの利下げ開始で「市場がバラ色の経済見通しを堅持するのに伴い、米株式相場の上昇幅は拡大する」と予想した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は1月30日に過去最高値を更新している。

AIが相場を牽引

相場を牽引しているのが生成人工知能(AI)で一人勝ちの様相を強める画像処理半導体(GPU)の米エヌビディアだ。2023年に生成AIの普及が始まり、機械学習用の大量のデータ処理が可能な高性能サーバーなどの需要が増えた。エヌビディアの株価は昨年3.4倍になった。今後は、企業向けのITサービスや、パソコンやスマートフォンでも普及が見込まれる。生成人工知能(AI)を企業システムに組み込むためのビジネスは、うまく立ち上がれば向こう10年弱の中長期的なビッグビジネスとなるという。

短期的な調整は健全

一方、年初から上昇基調が強かった大型ハイテク銘柄は利益確定売りが強まっている。グーグルの親会社であるアルファベットやソフトウエアのマイクロソフトは決算発表と同時に材料出尽くしで売られた。短期的な調整は長期上昇トレンドにはむしろ健全で必要な動きだ。米国株の強気姿勢には変化はない。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はローソン(2651)、モンスターラボホールディングス(5255)、BASE(4477)。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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