上昇相場は終わらない【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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メジャーSQに絡む仕掛け的な売買

日経平均は3月7日に一時、4万472円を付け史上最高値を更新した。しかし、この日は高値から一時、950円ほど急落し、4万円割れで終えた。
市場では既に日銀が早ければ3月にもマイナス金利政策を解除するとの見方が浮上していたが、7日午前の日銀の中川順子審議委員が国内経済について「賃金と物価の好循環が展望できる」との発言が伝わると、外為市場で円高が進み、「円買い・株売り」のプログラム売買が加速した。この日は225先物3月物の売買最終日にあたり、次の日が3カ月に一度のメジャーSQとなるため、投機筋による仕掛け的な指数先物売買が活発になったようだ。

マグニフィセント7のネガティブなニュース

また、ハイテク相場を牽引してきた米国のマグニフィセント7(グーグル=現アルファベット、アップル、フェイスブック=現メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドットコム、マイクロソフト、テスラ、エヌビディア)の中でAI・半導体のエヌビディアだけが上昇基調が鮮明となっているが、アップルは中国でのiPhoneの販売減少しており、株価は下落基調で、テスラは電気自動車(EV)販売の減速で業績懸念が強まり、10カ月ぶりの安値を付けた。メタ・プラットフォームズのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)やアマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス会長が相次いで持ち株を大規模に売却したというニュースの影響もあるだろう。

個人の順張り傾斜は天井のサイン?

また、日本株は需給面で天井サインが出ている。3月1日申し込み時点の信用取引の買い残高の合計は4兆999億円と、07年8月17日申し込み時点(4兆1462億円)以来およそ16年7カ月ぶりの高水準となった。株価の一段高を見据えて信用買いを増やした投資家が多かったためで、相場の流れに逆らう「逆張り」志向の強い個人が「順張り」姿勢を強めていることを示している。個人の順張りへの傾斜は「相場天井のサイン」とも受け取れる。また、3月は調整になる可能性が高い月でもある。

上昇相場は簡単に終わらない

ただ、今年から始まった上昇相場が終えることは無い。昨年までの東証の売買代金は通常3兆円台で、現在は5兆円台が通常となっている。これほど商いが増加しながら上昇している相場が簡単に終えるようなことにならない。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はLaboro.AI(5586)、ジーデップ・アドバンス(5885)、さくらインターネット(3778)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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