円相場の大きな変動要因は?
米国の利下げ観測が後退して日米の株式市場の調整色が強まっている。
外国為替市場では日米の政策金利予想の差が円相場の大きな変動要因となっている。
日銀が4月26日に政策金利を据え置くと円安・ドル高が急速に進み、同時に米利下げ観測の後退が「円売り・ドル買い」を促した。4月29日には1ドル=160円21銭まで一気に円安が進んだ。160円を越えたタイミングで逆に「円買い・ドル売り」が拡大し、1ドル=154円台まで円高・ドル安が進んだ。僅か1時間で約5円も円高・ドル安が進んだ。
5兆円規模の円買い介入
日本政府・日銀が5兆円規模の円買い介入に動いたようだ。その後、再度1ドル=157円台まで円安・ドル高になると、5月2日に3兆円規模の2回目の介入が入ったようだ。3日には1ドル=151円台まで円高が進んだ。介入を実施したとすれば2022年10月以来、1年半ぶりとなる。22年は計3回の円買い介入を実施した。
不満が政府に向うことを恐れている
当時は介入後、約3ヶ月間円高基調が続いた。その間、約24円も円高となった。日経平均はその間、約2800円下落している。今回も急速に円安が進めば再度円買い介入を実施するだろう。 円高は日本の株式市場と経済にはマイナスである。何故、政府は円高介入を行なうのか。輸入価格が上昇し、日本国内物価の上昇が国民生活を苦しめることになり、不満が政府に向うことを恐れている。
企業業績が拡大することが賃金上昇に繋がる
日銀の植田総裁は「今の物価上昇は原油高だが、一部円安の影響も若干含まれている。基調的な物価上昇率には、円安が今のところ大きな影響を与えているということではない」と述べている。円安が物価上昇の直接的な影響ではないという。経済成長にブレーキをかけるような政策を政府が行なうことが間違っている。
企業業績が拡大することが賃金上昇に繋がり経済が拡大するのである。円安→企業業績拡大→株高→デフレ脱却→インフレ→賃金上昇→内需拡大といった好循環を軌道に乗せることが政府・日銀の役割である。
為替利益を国民に還元せよ
円安によって生じた40兆円の為替利益を国民に還元し、日本の内需拡大が鮮明になれば、政府が介入を行なわなくても円高になるのだ。
潮流銘柄は?
潮流銘柄はSWCC(5805)、あいホールディングス(3076)、MARUWA(5344)。
岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール
マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。
代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
2024年 3月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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