米株安も押し目買いに4日続伸
昨日の東京株式市場は売り先行スタートとなりましたが、その後、押し目買いが入り4日続伸しました。5日の米国市場ではNYダウが199ドル安、ナスダックは11ポイント安でした。5月のISM非製造業景況指数が悪化したことや米当局が大手米銀の資本要件を平均20%引き上げることを検討していると報じられ、大手銀行が相場の重石となりました。
激しい動きの日経平均
それにしても激しい動きの日経平均です。5日に693円高の3万2217円で取引を終えた後のナイトセッションでは、日経225先物は更に上伸して一時3万2570円まで買われる場面がありました。その後、NY市場がオープンしNYダウが下げだすと3万2060円まで売られました。更に昨日の東京市場では寄り付き直後に3万1933円安値から大引けは3万2506円まで上昇。簡単に500円幅動く相場展開で先物のポジションを保有する投資家は寝る暇がありません。
SQ値巡り激しい攻防
今週末はメジャーSQということで、SQ値をどこで着地させるか激しい攻防が行われています。外資系のオプションと先物の手口をみていると、ゴールドマンが大失敗しており、ABNアムロがゴールドマンを締め上げているように見えます。オプション手口からみるとアムロの手口は3万2000円~3万2375円の間をターゲットにしているようで、3万1750円以下でないと逃げられないゴールドマンを追い詰めています。
問題はSQ値が確定した後
そのため、今朝の3万2000円割れでは押し目買いが急激に入ったということでしょう。6月限先物の最終売買日明日なので、あと2日間は上下に大きく動くと思われます。問題は9日のSQ値が確定し、その後も上値を追いかけることが出来るのか、逆にピークアウトして調整入りするかというところです。
ベア型ETF残高減少しだす
昨日のニュースでは、日経平均が下落することに賭けるベア型のETFの残高が減少しだしたということです。国内投資家は基本的に逆張り投資が主流で、株価が上げれば上げるほどヘッジでベア型ETFを購入します。足元の急騰相場ではベアETFの残高が急増し、含み損が膨大なものとなっていました。
国内勢買いだすと外資売り抜け
その残高が減少に転じたということは、含み損に堪えられず投げ売りし、株を買いだしたということです。昔から海外投資家が日本株を買い越しだすと、国内勢は売り向かう傾向があり、それが功を奏する時もありますが、上昇に勢いがつくと、たいがいは出遅れを取り戻すように国内勢が買いだし、そこへ外資が売りをぶつけて売り抜けることが多々ありました。
SQ通過で海外勢売り越し注意
そういう意味では、SQまで持ち上げるだけ持ち上げて、イライラした国内勢が買いだすタイミングを彼らが虎視眈々を狙っている可能性もあるため、SQ通過で海外勢が売り越し出した場合、注意が必要ということになります。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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