続伸スタートも上値重い
本日の東京株式市場は続伸スタートも上値の重たい展開でした。22日のNY市場は半導体関連銘柄が反発し、ナスダックは7日ぶりに反発しました。それを受けた今朝の東京市場は値嵩半導体関連銘柄が買い先行も、上値は重く戻り売りに押される展開で、レーザーテックなどは10分後にはマイナス圏へと売られました。日経平均は一時379円高の3万7817円高値までありましたが、75日線(3万7995円)が視界に入ると失速し、5日線(3万7630円)をも下回りました。一目均衡表に目を向けると、先週末の急落では雲下限(3万6585円)が意識されて買戻しを誘発しました。
目先底入れしても戻り売り圧力強い
昨日は前日の大陰線に陽線が孕む格好で攻防の分岐を迎えました。本日は上寄りして陽線形成ならば上昇トレンド入りが期待される足となるところでしたが、寄り値が高く、その後の失速で陰線形成となったことで気迷いムードが高い状況だと分かりました。新値3本足は3本連続の陰線継続となっており、陽転ポイントは4万815円と距離があるため、目先底入れしたとしてもリバウンド局面は戻り売り圧力が当面強いと考えられます。
日銀会合では1月以降の円安の影響分析
さて、今週は24日~25日に日銀金融政策決定会合が開催されます。このところジリジリと円安が進んでおり、植田日銀総裁の為替に関する発言が目立っています。先日のG20では「無視できない大きさの影響が発生した場合には金融政策の変更もあり得る」と語り、25~26日の金融政策決定会合で議論する新しい「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で1月以降の円安の影響を分析をすると説明しました。
長期金利上昇許容し円安食い止めようとするかも
植田総裁は就任以降、マーケットの動揺を避けるため、事前にある程度織り込ませるような発言をしてきました。異次元緩和から大きく政策転換をせねばならない役割を担っているための配慮でしょう。そう考えると、上記発言から、今回は利上げに踏み切るというのでは時期尚早でマーケットが同様しますので、現在、継続している国債購入の限度額を減らし、足元の長期金利の少々の上昇を許容し、日米金利差を縮小させることで円安を食い止めようとするかもしれません。
政策変更なく円買い介入しても効果は限定的
政策変更なく円買い介入したところで効果は限定的だと思われることからです。そういう意味で、今回の日銀会合からも目が離せないということになります。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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