インフレ長期化警戒しNY市場売られる
先週末のNY市場では、1月の生産者物価指数が消費者物価指数に続き、市場予想を上回ったことで、インフレ長期化が警戒されました。10年債利回りは4.282%に上昇したことから株式市場は売られる展開となりました。中でもナスダック指数がダウやS&P500よりも売られましたが、この日は半導体関連銘柄に急落するものが目立ちました。
2日間の陽線を陰線で一気に包み込む
AI関連銘柄屈指の人気株である生成AIプラットフォームを提供しているスーパー・マイクロ・コンピューターが前日比20%安。同社株は昨年末284.26ドルでしたが、年明け以降上げが加速し、16日のザラ場高値は1077.87ドルとわずか33営業日で3.8倍になっていました。そこから803.32ドルまで25.4%もの急落となり、日足ローソク足は2日間の陽線を陰線で一気に包み込んでしまいました。
アドテストや東エレクなど売られる
直近の半導体株は世界的に人気化し株価が上伸していただけに、今日の東京市場でもアドバンテストや東京エレクトロンなどが売られる展開となりました。
エヌビディアはサプライズ決算出ないと出尽くし
今週は21日(水)に生成AI半導体の雄であるエヌビディアの四半期決算が発表されます。好決算予想が多い中、株価は史上最高値を追いかけてきましたので、相当なサプライズ決算が出ないと出尽くしになる可能性があります。仮にそうなった場合は各国市場が弱含む可能性があり要注意と言えそうです。
米国市場は買い疲れ出る
また、米国市場の時価総額1位、2位を争っているのはアップルとマイクロソフトですが、アップルの高値は昨年12月14日でマイクロソフトが2月9日です。先週の堅調な相場展開の中で高値を抜けていないということは、全般相場には買い疲れが出ている可能性がありますので注意が必要な週と言えそうです。
出遅れ組へ循環物色の兆し
本日の日経平均は一時206円安まであり、その後は戻す展開となりました。半導体関連銘柄は終日弱含みするものが多かったのですが、抜けた資金が金融株を中心にバリュー株へと流れ込みTOPIXは3日続伸。出遅れ組への循環物色へと移る兆しかもしれません。
相場変調の兆し見えず
日経平均は16日に長い上髭の十字足につづき、本日も十字足に近い足でしたが、TOPIXは16日の上髭の中に陽線を立てたことで、相場変調の兆しは見えません。TOPIXが5MAクロスするまでは慌てる必要はなさそうです。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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