株式市場新聞WEB版2023年3月27日号

2023/3/27月曜日

ナスダックは強い!

3月第4週の東京市場は日経平均では2万7000円を維持したが、引き続きSVB(シリコンバレーバンク)と暗号資産企業との取引が多いシグネチャー・バンクの経営破綻の影響が懸念され、欧州ではクレディスイス経営危機による金融不安が燻る動きとなった。

また、イエレン米財務長官が上院公聴会で「銀行預金の全面的な保険や保証に関することは検討も議論もしていない」と述べた。この結果を受けて米国株とドルが売られた。一方、債券は買われた。この動きを見る限り利上げの出口は近い。5月の利上げが最後か見送りになるだろう。

パウエルFRB議長は記者会見で年内利下げはないとタカ派発言を行いました。ただし、FRBは利上げを継続する一方で、流動性を供給するという真逆の政策を行っています。

週明けは3月末権利取りの買いが下値を支える一方、米金融情勢が上値を抑え、全般は膠着感の強い動きになるでしょう。

  動意銘柄

ユニバエンタ
が急伸

ユニバーサルエンターテインメント<6425>が24日に急伸。前日取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、経常利益を103億円から257億円(前期比84.5%増)へ大幅に上方修正した。フィリピンのIR事業で持分法適用会社の土地リース契約の一部が解除となったことに伴い、持分法による投資損失を計上する一方、賃貸借契約解約益、リース解約益などを営業外利益に計上する。

コスモエネ
が急伸

コスモエネルギーホールディングス<5021>が24日急伸。23日の取引終了後に発表した2025年度を最終年度とする中期経営計画で、在庫影響を除いた純利益に対しする累計総還元性向を60%以上として200円を下限に安定配当を実施すると発表したことが好感された。業績については26年3月期経常利益1650億円(23年3月期予想1400億円)を掲げた。

エネチェンジ
が大幅続伸

エネチェンジ<4169>が23日大幅続伸。一部報道で「電気自動車(EV)の充電器を設置するマンションに対する東京都の補助金の申請件数が急増している」とと伝わったことが材料視された。2022年度は2月末時点で291台と21年度から6割増え、最終的にはほぼ倍増となる見込みとしており、マンション向けEV充電設備を取り扱う同社には、販売増と収益貢献を期待した買いが向かった。

リネットJが
続騰

リネットジャパングループ<3556>が24日続騰。この日、子会社のリネットジャパンリサイクルが東京都品川区荒川区と協定を結び、東京都23区すべての自治体との連携協定が完了したと発表した。使用済パソコン・小型家電を最短翌日・希望日時に自宅から回収する宅配便回収を実施しており、今回の協定で連携する自治体は628、人口換算で8422万人まで拡大したとしている。

リブセンス
が3連騰

リブセンス<6054>が24日3連騰。同社は23日の取引終了後、転職口コミサイト「転職会議」にOpenAIのChatGPTをAPI連携し、ChatGPTなどで使用されているAIであるGPT-3.5を活用した企業口コミの要約情報の提供を開始したと発表した。ChatGPTのAIを活用した要約文により、ユーザーは短時間で的確に、各企業の大まかな特長や社風のイメージを読み取ることができるようになる。

IBJ
が急落

IBJ<6071>が急落。「IBJが他社の取引を妨害した疑いがあるとして、公正取引委員会が独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで同社に立ち入り検査した」と時事通信で報じられたことが嫌気された。

今週は3月期の権利取り最終週となる。日経平均ベースで約250円の影響と予想されるが配当再投資で約1500億円、TOPIXベースでは約9500億円と見込まれており相場の下支え要因となろう。
だが、その買い需要がなくなる4月新年度入りには円高を理由に売られる可能性もあるので注意したい

当欄の一貫推奨のJR西も朝方では5300円を割り込む場面がありましたが、売り一巡後は5350円台を超えるところまで買われました。

高額で買えない任天堂でも5000円程度で買えるのだから、1000円以下の銘柄を金融やハイテクなど業種を分けて数銘柄で運用するのもアリだろう。

編集後記

今回の下落でリーマンショックを思い出し投資家は多いだろう。欧米当局は火消しに翻弄されているが、ヘッジファンドはドイツ銀行の動きが象徴するように売り煽りを仕掛けている。この戦いはいつまで続くか?

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