2023/10/30月曜日
警戒を緩めるな!
週末10日のニューヨーク市場は米債利回りの上昇が落ち着きを取り戻す中でダウは3ぶりに反発し、391.16高、ナスダック指数も2.05%の上昇で反発し、ナイトセッションの225先物は310円高の3万2890円で引けている。これを受けて週明け13日の東京市場は反発でのスタートとなりそうだ。3日発表の雇用統計では労働需給の緩和が確認されていたが、7日にはシカゴ連銀のグールズビー総裁が、追加の利上げに慎重な見方を示したことを受けて、更なる引き締め懸念が後退、その後、パウエルFRB議長が改めてデータ次第であると発言し、低調な30年国債入札を受けて利回りが上昇したが、基本的には3日発表の雇用統計発表時の流れが継続しているようだ。
日米の株式市場は10月末から急速に戻している。米連邦準備理事会(FRB)の利上げは終了したとの観測が強まり、10月下旬に5%台まで上昇した米長期金利は4.5%前後まで低下し、ハイテク株中心に株式市場が大幅高となっている。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は、10月27日から、約2年ぶりの9日続伸となった。
三空形成した相場は7日、8日と押し目を形成しましたが、三空目を埋める下落では50日線が下値サポート機能を発揮しました。週足ローソク足は下髭陰線形成となりましたが、13週、26週線上を回復しました。先々週は13週線が26週線にデッドクロスしたことで、先行きに暗雲が漂いましたが、先週の上昇でチャートが修復されたことは良い傾向です。
動意銘柄
三井E&S
が続急伸
三井E&S<4554>が続急伸。同社は9日の取引終了後、24年3月期の第2四半期累計(4~9月)決算を発表、連結営業利益で66億5100万円(前年同期85億500万円の赤字)と大幅な黒字となったことが好感された。脱炭素化対応の案件が増加傾向にあることや、建設機械用エンジンや化学プラントなどの設備更新に伴う産業機械の需要も堅調に推移した。
ホンダ
が反落
ホンダ<7267>が急反落。9日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想について、売上収益18兆2000億円から20兆円(前期比18.3%増)、最終利益を8000億円から9300億円(同42.8%増)に上方修正した。円安や値上げ効果を織り込んだが、最終利益予想はコンセンサスに届かず、四輪事業の販売見通しを引き下げたことで、事業環境の厳しさが意識された。
菱瓦斯化
が高値
三菱瓦斯化学<4182>が急伸で年初来高値を更新しした。同社は8日の取引終了後、24年3月期の第2四半期累計(4~9月)決算を発表、連結売上高で従来予想の3800億円に対して3996億5200万円(前年同期比1.2%増)、営業利益で140億円に対して221億300万円(同34.1%減)と計画超で着地したことが材料視された。為替レートが円安に推移したことや、固定費、販売費及び一般管理費が減少した。
トレンド
がS
トレンドマイクロ<4704>がストップ高。同社は9日の取引終了後、株主還元に関する方針を発表、23年12月期の期末配当において、通常の普通配当金(配当性向70%)にくわえ、一時的な特別配当金と併せ、合計1000億円を目標とする方針が好感された。
ソフトバG
が大幅反落
ソフトバンクグループ<9984>が大幅反落。9日取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計の連結決算は、最終損益1兆4087億2700万円の最終赤字で着地、直近3カ月の7~9月期では9311億円の赤字と大幅に赤字が拡大したことが嫌気された。アームの株式公開に伴い投資損益は改善したものの、投資未実現評価損失やデリバティブ関連損失、円安による為替差損が拡大した。
TOWA
が高値
TOWA<6315>が急反発で最高値を更新した。同社は8日の取引終了後、24年3月期の第2四半期累計(4~9月)決算を発表、連結売上高で従来予想の210億円に対して212億6500万円(前年同期比26.1%減)、営業利益で18億5000万円に対して23億8800万円(同59.3%減)と計画超で着地したことが材料視された。高付加価値製品の増加にともない粗利益率が改善した。
編集後記
第2四半期決算発表はほぼ一巡。個々の企業によって内容は異なるが、電子部品などに関してはスマホ向けに関連するところの苦戦が目立つ。毎年モデルチェンジを繰り返すが、今年モデルを見る限りCPUにも変化がが見られず、購入意欲が沸かない。その一方でAI用途やEV向けに絡むところが良さそうだが、テスラの決算などを見る限りここからEVが劇的に普及するようにも見えない。今回の決算では先を読むには難しい。
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