株式市場新聞WEB版2023年8月21日号

2023/8/21月曜日

売られ過ぎを意識したい

8月第3週の東京市場は週末の18日に日経平均では3万1275円25銭まで売られる場面があり、調整色の強い展開になった。
 米国の長期金利上昇に加えて、中国の7月月次指標が軒並み弱い内容だったこと、格付け会社フィッチによる大手を含めた70行以上の銀行の格下げが伝わったこと、中国不動産大手「恒大集団」が米連保破産法15条の適用を申請したことなど悪材料が重なった。しかも夏休みシーズンで多くの投資家が不在がとなるなかで、先物主導で真空地帯を下げた印象もつよかった。

2020年9月に表面化した中国恒大集団危機に続き、中国不動産最大手の碧桂園控股(カントリー・ガーデン・ホールディングス)や中堅の遠洋集団控股の資金繰り難が表面化している。

このところの急落に対し、外資系の動きがどうなっているかといえば、9月限オプション取引の手口からはコール買い、プット売りという強気の手口ばかりが目につきます。大口投資家のABNアムロを筆頭にゴールドマン・サックスの残高をみると、3万2500円を睨んだポジション形成となっており、彼らはこの下げを買い場と捉えているようです。

週明けは手掛かり材料に乏しく、24日からはジャクソンホール会合が開催されることから、様子見ムードが強いなか軟調な展開が続きそうです。ただ、中長期的に上昇トレンドは維持されており、ここからの下落局面は仕込み場になるでしょう。

チャートから読む騰落銘柄

マクドナルド(2702)

ラウンドワン(4680)

8月16日に5800円まで戻した後に50日線である5700円割れまで調整。目先的な売り吸収して5800円抜けとなれば5月12日高値5930円を目指す展開に期待。都心型価格の適用店舗拡大効果も。

8月15日に605円まで上昇したあとは25日線まで押し返される。1Q大幅増益も2Q以降の頭打ち懸念があり、591万株強の買い残も重石で戻りが鈍ければ8月10日安値532円も意識。

 動意銘柄

半導体
が買われる

 アドバンテスト<6857>やレーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>など半導体関連は買い優勢。半導体製造装置世界最大手の米アプライドマテリアルズが前日に発表した5~7月期決算は、売上高64億2500万ドル、8~10月期見通しも61億1000万ドル~69億1000万ドルと市場予想を上回り、株価は時間外取引で一時約2%上昇した流れが国内関連銘柄にも波及した。

エーアイ
がS高

エーアイ<4388>が急反発、ストップ高まで買われた。17日、中国iFLYTEK社と協業、エーアイの日本語音声合成エンジン「AITalk」の提供を開始したと発表した。iFLYTEKは第19回世界陸上競技選手権大会(ハンガリー・ブダペスト)のオフィシャルイベントサプライヤーで、大会で使用するスマートトランスレーターやスマートディクショナリーペンなどに同社のAITalk SDKを協賛提供、さらに、iFLYTEKの製品・サービスでもAITalkの活用が見込まれるとしている。

モンスタラボ
が連日の安値

モンスターラボホールディングス<5255>が7日続落、連日の安値更新。8月14日に23年12月期の業績予想の修正を発表、連結営業損益で14億6800万円の黒字から12億5500万円の赤字(前期3億3900万円の赤字)へ下方修正しており、業績不安からの売りが止まない。

後発医薬品
が大幅高

 サワイグループホールディングス<4887>、東和薬品<4553>の後発薬大手や、バイオ後発薬のキッズウェル・バイオ<4584>が大幅高。18日付けの日本経済新聞が「新薬と同じ成分で安価なジェネリック医薬品(後発薬)について、厚生労働省が金額ベースの普及目標を新設する」と報じたことが関連銘柄を刺激した。2023年度中にも定める。数量面では政府目標の「シェア80%」を達成しつつあるが、金額ベースでは普及の効果が見えていない。後発薬の活用による医療費の抑制を可視化する狙いがあるとしており、ジェネリック医薬品関連企業のフォローになると期待された。

アトラG
がS高

アトラグループ<6029>がストップ高カイ気配。17日に、メディアシーク<4824>と接骨院向けにブレインテックサービスの提供を開始することで基本合意したと発表したことを受け、早期事業化と収益貢献を期待した買いが引き続き流入した。同社が提供する院内管理システムとメディアシークのブレインテックトレーニングサービスをシステム連携、脳のデータを確認することで施術後の患者の状態をより多面的に評価することにより、新しい施術の実施を促すとしている。

円谷フィ
が急伸

円谷フィールズホールディングス<2767>が急伸。17日付でSBI証券が目標株価を3600円から3820円へ引き上げたことが材料視された。

「恒大集団」については2021年12月に米ドル建て債のデフォルトに陥っており今回の破産法申請もある程度予想されていたが他の企業の破綻懸念が拡大している。
中国不動産最大手の「碧桂園」の業績は1月~6月は赤字に転落、ドル建て債の利払いが遅れていると報じられている。
更に中融国際信託の信託商品が期日まで返済されていなかったとも報じられ市場は「中国版リーマンショック」を警戒しているようだ。

TwitterがⅩへとアプリ名が変更されてほぼ1カ月が経過した。偶然なんだろうけどマイクロソフトのゲーム機がXboxだったので、米国人はXという文字が好きなのかと勝手に想像したりしたが、理由がどうあれ長年慣れ親しんだ名称が変更されることには個人的には残念で仕方がない。

編集後記

週末は中国の不動産バブル崩壊が懸念材料となっていたようだが、ニューヨーク市場のその後の動きを見る限り、押し目買いの動きも見られた。不安材料は多いが、実際のところディーラーなどが夏休みで薄商いとなる中では、買い手不在の印象も強い。冷静に行動したいものだ。

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