日米でレアアース開発を急げ【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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ロス商務長官は「前例のない行動を取る」

中国は電気自動車(EV)の部材で不可欠なレアアース(希土類)に新しい輸出管理システムを設けるようだ。
米中貿易戦争が激化するなか、米側に揺さぶりをかける狙いだ。一方、米商務省はレアアースの国内生産強化など対応を急ぐ方針を示した。米国は重要鉱物を輸入に大きく依存しているため、もし中国やロシアが米国や同盟国への輸出を長期間止めれば、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)に深刻な打撃を与える。ロス商務長官は「米国が重要鉱物から遮断されないようにするため連邦政府は前例のない行動を取る」と述べた。米国は代替品の開発や調達先の分散で日本など同盟国と協力して中国に対抗する。

シェール革命で実績

米国は2006年からシェールオイル・シェールガスの開発を本格的に進め、今では天然ガス・産油生産量は共に世界一になった。シェールガスの増産は大量のエネルギーを消費する米重工業の多大な競争優位をもたらしている。石油化学産業のエチレンの製造は従来、原油の精製過程で得られるナフサが使用されてきたが、シェールガスに含まれるエタンを活用することで、原料の大幅なコストダウンが可能となった。こうして製造される石油精製製品も国際競争力が大きくアップしている。これが「シェール革命」と言われる所以だ。

日本を取り巻く海底には豊富な資源が眠る

今後、米国が本格的にレアアースの開発に力を入れることは間違いない。日本はこれを大チャンスと捉えてエネルギー開発を本格的に進めなければならない。日本を取り巻く海底には豊富な資源が眠っている。南鳥島付近の海底で1600万トン規模のレアアースが発見された。また、天然ガスの主成分が含まれている「メタンハイドレード」も日本近海で100年分以上の埋蔵量が確認されている。米シェールガスが実用化されるまで数十年かかっている。最初はコストが高くても生産量が増加していけばコストは大幅に下がる。日本は米国と共同で掘削技術を確立させ、実用化にこぎつけたい。

政府は実用化に向けてスピードを速めろ

そのために政府はエネルギー開発費の予算を大幅に増加させ、実用化に向けてスピードを速めることが重要だ。何十年かかろうともエネルギーを自給自足させることができれば日本の国力は相当高まるだろう。それが日本の国益となる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はエイトレッド(3969)、データHR(3628)、アバント(3836)。

 6月10日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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