気になる日銀のETF購入資金枠
毎年12月になると清水寺で「今年の漢字」が発表される。
今年の漢字は「金」であった。その1年に起こったことの代表漢字みたいなイメージはあるが今年はリオオリンピックで金メダルラッシュだったので「金」になったのだろう。
相場に携わる者としては今年は「驚」だったと思う。英国EU離脱の国民投票や米国大統領選挙など事前の予想とは真逆の結果となり相場が大きく混乱した。まさに「驚」である。実はこの漢字、今年の5位に選ばれておりいろんな人が驚いたことが伺える。
「驚」といえばこのトランプラリーにも驚きである。15日までに日経平均は8連騰し新値3本足の陽線は15本連続となっている。
また、東証1部の騰落レシオは165.56まで上昇し2013年12月19日につけた164.52を上回り過去最高水準となっている。
テクニカル的にはすべて過熱感を示す状態ではあるが外人投資家の買いと前場に下がったら昼から出動する日銀のETF買いによりマイナスになりにくい相場を作っている。
ただ、日銀のETF購入資金枠は残り2992億円とみられており一日742億円を購入するとなると4日分である。資金枠を使い切った頃に売り仕掛けがでてくることは十分考えられる。
多数が思っていることが反対になっているのが今年の相場。「年末2万円オーバー」と多数が言い出した12月相場。最後の最後に逆の「驚」にならないでもらいたいものだ。(ハチロク)