コールの異常な動きに注意
10月の日経平均は16連騰を含み19勝2敗と圧倒的に買い優勢の展開であった。
欧米の中央銀行が金融引き締め政策を発表しているの対し月末に行われた日銀金融決定会合では「現状維持」となり、金融緩和政策が継続されるとの安心感から1日には408円高と大幅上昇となった。
ソニーが好調な企業業績を背景に大幅高で新高値を取る動きを見ていると相場の強さを肌で感じる。
次の日経平均の節は96年6月の高値2万2666円、その上は89年の高値と2003年の安値からの半値戻しの2万2950円となろう。
チャート的には拡大するボリンジャーバンドの△2σ(2万2563円処)を上値抵抗ラインとして上昇してきており行き過ぎ感は無い。
25日騰落レシオも10月17日に138%をつけて以来上昇にもかかわらず120%台で推移しており過度に警戒する状況でもない。
ただ、25日移動平均線乖離率は5.4%となり警戒水準には入ってきている。7%乖離(現時点で2万2780円処)を越えてくると要注意である。
移動平均線は右肩上がりで上昇してきているためこの水準で揉み合う展開だと過熱感は解消されるため更なる高値をとるためには調整は必要であろう。
また、高値更新時のコールオプションの動きは異常な動きになるので注意が必要である。ポジション調整の動きが絡んでいるのだろうがそれを煽るアルゴリズム取引が横行する。
特にイブニング取引ではアルゴリズム取引の独壇場となっており下手に「売り」から入ると踏み上げられる。プレミアムが上昇する時も一端下に下落してから上昇するケースが多く「振い落し」が入る。
高値圏のコールの取引は日ばかりを基本に短期売買に徹したほうが懸命である。(ハチロク)