ソニーとマイクロソフト提携の衝撃
例年、この時期はアメリカのロサンゼルスで開催される「E3 (Electronic Entertainment Expo)」を前にゲーム関連銘柄が話題になるが、今年は、ゲーム機ではライバル同士だったソニー(6758)と米マイクロソフトがクラウドでの提携を発表し、これまでとは様相が大きく異なっている。この世界の巨艦2社が手を結ぶ契機とも言われているのが、3月に発表された米グーグルのゲームストリーミングサービス「Stadia(スタディア)」だ。
従来のゲームビジネスが今後大きく変わる
今年のE3は6月11日から開催されるが、ソニーは早々に不参加を表明しており、事前の盛り上がりには欠ける状況だ。その一方で、ソニーは5月17日に米マイクロソフトとクラウドゲームなどでの戦略的提携を発表しており、ハードの普及で覇権を握る従来のゲームビジネスが今後大きく変わることを印象付けている。ゲーム機ではライバル2社が手を結ぶキッカケとも言われいるのが、グーグルのスタディアだ。ハードがなくてもTVやPC、スマホなど、ディスプレイ付きの端末があればクラウド経由でゲームを楽しめるというもの。スタディア発表時にはパートナー企業として明らかになったシリコンスタジオ(3907)やCRI・ミドルウェア(3698)がストップ高まで買われている。
ゲーム以外で々な企業の結集も
今回のソニーとマイクロソフトとの提携で詳細は明らかになっていないが、クラウドコンピューティング プラットフォームのMicrosoft Azureをベースにクラウドゲームビジネスを展開していくようだ。今回の提携は自動車運転などゲーム以外への展開も先行き想定されるが、Azureを活用したIoT構築サービスの提供を行っているソフトバンク・テクノロジー(4726)など、今回の提携を契機にクラウドを活用する様々な企業の結集も将来的に期待したい。
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