輸出系の決算には警戒感
2月期決算企業の第1四半期(3~5月)決算発表が一巡したところでいよいよ3月期決算企業の第1四半期決算(4~6月)発表が本格化する。2月期決算企業では11日に発表の安川電機(6506)が前年同期比で58.2%もの大幅営業減益となり、半導体市場全般の投資先送りや米中貿易摩擦の影響拡大の影響を受ける状況になっている。やはり輸出系の決算には警戒感があり、一部の銘柄では慎重な投資スタンスになっている。つれて決算内容での銘柄選別がより難しくなりそうだ。
半導体は信越化に関心
3月期決算企業の第1四半期でまずは24日の信越化学工業(4063)が注目されそうだ。先の安川電機の決算で半導体市場の投資先送りが悪化の一因として確認されたことから、同社についても世界的な半導体業界の投資動向がどこまで反映されるのか見極めたいところ。ただ、ウェハやシリコーン及び塩ビ・化成品等の生産能力増強に伴う固定費増は今来期の業績予想に織り込み済み。想定内の内容となれば半導体シリコンでの世界最高水準の収益性が改めて評価されることになりそうだ。その後、30日発表予定の任天堂(7974)は、9月20日から発売される「Nintendo Switch Lite」の業績への影響がどこまで語られるか注目される。
寿スピリッツは上振れ期待
一方、29日に決算発表を予定している日立製作所(6501)は上場子会社の苦戦から第1四半期は営業減益が予想されているが、事業再編加速の効果が期後半から期待されれおり、その道筋が見えれば再度評価されてくる可能性は高い。
内需セクターでは29日発表の寿スピリッツ(2222)は既に第1四半期が概算で売上高が前年同期比23.6%増の大幅増収になっており、通期も上振れに期待。30日のZOZO(3092)は、新ショップ増加やクーポン配布、セールなどの効果で営業増益が期待される。
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