12日の東京市場は大幅続落、日経平均は195円安で6日につけた年初来安値を割り込みました。地政学リスクの高まりを受けたドル売りで、109円台半ばまで円高が進行、自動車など輸出セクターに売りが広がり、ほぼ全面安商状です。ただ、フシ目の1万8500円を割り込むと突っ込み警戒感と日銀ETFへの思惑から買い戻しが入り、下げ幅を縮めました。
値下がり銘柄が85%を占めるほぼ全面安商状ではありますが、下値には買いが入るのでしょう。東証1部の売買代金は概算で2兆2100億円と再び活況の目安とされる2兆円の大台に乗せました。日経平均が底割れし、地政学リスクが高まる状況では下値への警戒を解けませんが、1万8000円割れ水準には強力な下値サポートラインがあります。
ここからは突っ込み買いでリバウンドを狙う局面であり、相場の流れに身を任せた安易なショートは避けるべきでしょう。また、ここまでの2月決算企業の発表を見る限り、今期予想を慎重に見積もるケースが多く、好業績期待で先行して人気化した銘柄には注意が必要です。特に悪材料もないにもかかわらず、外部要因で急落している銘柄に照準を合わせたいと考えています。
米長期金利睨みながら、三菱UFJFG(8306)をはじめメガバンクの一段の突っ込み場面、シャープ(6753)は300円割れがあれば狙いたいと考えています。一方、動物高度医療(6039)は換金売りの恐れがあり、一旦様子見とします。
花咲 翁