31日午前の東京市場は小幅続落、日経平均は13円安です。為替が1ドル110円台半ばと円高水準で推移していることが上値の買いを手控えさせ、全般小動きでした。前場段階の東証1部売買代金は概算で1兆1700億円です。
主要企業の1Q決算はおおむね好調ですが、市場の反応は明暗が分かれました。日立など市場の期待値を上回った銘柄は買いを集めていますが、ファナックなどは通期予想を上方修正したものの、コンセンサスに届かず売られています。もっとも前日まで株価が上昇していたことで、当面の利益確定売りが先行したことも事実ですが、好業績でも材料出尽くし感から売られるケースが目立ちました。
為替が1ドル110円を割れるような極端な円高に振れない限り、日経平均で1万9900円台前半は押し目買いとの判断は変えていません。ただし、銘柄個々には決算発表後の反応を見極めてからにするべきでしょう。ピックアップ銘柄ではゼンリン(9474)決算発表に伴う整理売り一巡で急反発、一方でミロク情報(9928)はきょう引け後、スクエニHD(9684)は4日に決算発表を控え様子見となっています。
花咲 翁
証券市場新聞 https://marketpress.jp/